恋人はママちゃん５【白】 (ページ17)

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ー【RAUL side】ページ17

お風呂を済ませ明日の準備をしているとAから片付けが終わったとメールが届いた。

俺は用意していたちょっと大きめなプレゼントを抱えるとAの部屋に向かう。

ノックをすれば返事が来たから、プレゼントを背後に隠しながらドアを開けた。

「メリークリスマス！」

「うわっ？」

少し離れた場所でクラッカーを鳴らしながら笑顔のサンタさんが出迎えてくれた。

正確に言えばスカートサンタ姿のAが悪戯っぽく笑っていた。

「着替えたの？」

後ろ手でドアを締めながら問えば、Aは苦笑いしながら答える。

「実はトナカイの下に着てて、途中で脱いで皆を驚かせようと思ったんだけどね」

ふっかさん達に言われて脱ぎ辛くなったらしい、俺的には脱がないで正解だったと思う。

普段滅多に履かないスカート、しかもいつもより短い膝丈の可愛らしいサンタさん姿を他の人に見せたくないし。

「皆に見せなくて良かった、可愛いAは独り占めしたいもん」

そう言いながら微笑んだら、Aはほんのりと頬を染めた。

「ありがとう。…あ、そうだ」

Aは机に置いてあった包みを手に取ると俺に差し出して来た。

「いつもいい子な真都にサンタさんからのプレゼントだよ」

ちょっと子供扱いなのは気になるけど嬉しいから素直に受け取り、俺も背後に隠していたプレゼントを差し出す。

「ありがと、これはいつも頑張ってるAサンタさんにプレゼント」

「え、ありがとう」

包みの大きさにちょっとびっくりしてたけどAもプレゼントを受け取ってくれた。

２人でベッドに座り、まずはAがプレゼントを開けた。

「わっ、可愛い♡」

中から出てきたのはマイトより小さいサイズのハスキーのぬいぐるみ。

最初はマイトより大きいのを買おうかと思ったけど、ある事を思い付いて敢えて小さいサイズのぬいぐるみにした。

「この子はね、ママちゃん」

「え？」

俺は手を伸ばして枕元にいたマイトを抱き上げて、Aの持つママちゃんと顔を合わせる。

「マイトとママちゃんも恋人、ね？」

俺の意図に気付いたAが嬉しそうにはにかんだ。