3杯目 ページ9
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案の定、Aは次の日バーに来なかった。
だけどその次の日も来なくて。結局、意気消沈したAが次に来たのは3日、間が空いた後だった。
「マスタぁ〜……ショートお願い……」
おいおい、めっちゃくちゃげっそりしてるぞ。
随分とこの3日間でやつれたように見える。
ふらふらと不安定な足取りで度数が高いものが多いショートカクテルを黒霧に頼み、Aはいつもの席に腰を下ろした。
「随分忙しかったんだな」
「お陰様でねぇ、職場の先輩にめちゃくちゃにもまれたよ……はは、は……はぁ……」
ずっと残業で資料は作り直し食らったし、と遠い目で、覇気のない笑みを浮かべて言う。
うっわ、ガチで死んでる。こいつ。
「あー、早く飲みたい、マスター、早くー……」
うわ言のように呟くA。
その目の前に待ち望んでいた茶色いカクテルが置かれた。
「はい、出来ましたよ、ロブロイです。」
「マスター！ありがとう！」
瞬間、Aは今日1番の笑顔に変わった。目は死んでるけど。
……酒なんかでそんな笑顔になるなんてザルかよ。
「はっ、単純すぎ」
「いけませんよ死柄木弔、そんな事を言っては。彼女は精神的にも疲れていらっしゃるのですから。」
鼻で笑う俺の事を黒霧が窘める。それが気に食わなくて眉を低くして黒霧を睨みつけた。
はぁ？こんぐらいよくね？いつも言ってるじゃんか。
「あと、よければこちらも。」
そんな俺を無視して、黒霧は1口サイズのチョコレートが5つ乗った小皿をグラスの横に差し出した。
これは確か、義爛が一昨日持ってきたヤツだったと思う。
あいつ曰く、
”ここを、取引場として使わせてもらうこともあるからそのお礼”
との事だと思う。
「黒霧、俺のは？」
「ちゃんと準備してありますよ」
どうぞ、と俺の前にも黒霧はチョコレートの乗った小皿を置く。早速右手で1つ摘み、左手でマスクをずらして口に放る。
流石チョコレート。やっぱり甘い。甘ったるい。
「……あま」
「……死柄木くん、いっつもその手つけてるけど食べる時とか邪魔じゃないの？」
三角形のカクテルグラスを持ちながら一連の流れを見ていたAは俺にそう尋ねてきた。
その問いに短くシンプルに慣れた、とだけ応えてもう1つチョコレートを口に放り込んだ。
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りんご同盟 - あっ…好きぃ (11月20日 23時) (
レス) @page35 id: ed24fa5325 (このIDを非表示/違反報告)
星宮暦(プロフ) - わぁ〜！神作見つけてしまった…更新頑張って下さい！応援してます！ (8月22日 0時) (レス) @page25 id: b26f71cce5 (このIDを非表示/違反報告)
11才のバカ - これは追うしかないっしょ！おもろ〜！好みドストライク。桜もちさに更新ガンバってください！ひそかに見学！ (5月9日 0時) (レス) @page17 id: 470dc29d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜もち | 作成日時：2023年3月30日 7時
