・/Chaser ページ17
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「あれぇ、もうこんな時間？いつもより長居しちゃったなぁ〜。いやぁ、誰かと一緒に飲むとついつい酒が進んじゃって。それじゃそろそろ帰るよ。これ、足りなかったらツケといてってマスターに。またね、死柄木くん。」
頬を赤く染め、早口でベラベラと喋る。いつも1杯しか飲まないくせに今日は9杯も飲んでいた。流石に酔っ払ってないとおかしい話だ。
そして案の定完璧に出来上がったAは席を立って金を置くと俺に別れの言葉を告げる。
「……あぁ、またな。」
こいつがここに来ようが来まいが関係ない。そう、だからいつも別れの言葉をかけられても無視していたんだ。
だけど、今日はなぜだか自然と言葉が口から溢れた。
カウンターの上でグラスに入った氷がカランと存在を知らせるように鳴るのを見て、その理由が今日は酒が入っているからかと納得する。
──は？いや、待て待て、酒が入ってるからってなんで……
「……まぁ、いいか」
1人になった途端、頭の中に様々なことが浮かんでくるが今は、面倒な事を考えたくない。酔った時のこのふわふわとした感覚が気持ちよくて。
何も考えずにこの感覚に溺れたかった。
───ヒーロー殺し、ステインとの接触前日の話だ。
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店を出たあと、いつも以上に上機嫌で夜の町中を歩く。
頬が熱いし少し足元がフラフラしておぼつかない。
「あー……久々にロックで飲んだからかな……」
ジンのロックを9杯は流石にダメだっただろうか。明日も普通に仕事なのに。やっぱり自分で酒を注ぐと歯止めが利かなくなる。悪い癖だ。
近くのコンクリートの壁に寄りかかって少し足を止める。
死柄木くんのザル女もあながち間違ってないな。
「はぁ……明日仕事休んじゃおっかなぁ……」
休む気が無くてもこうやって口にしてしまうのはどうしてなのだろうか。星も見えない真っ暗な空を仰ぎながら明日の自分の予定を思い出す。
明日は確か……あ、小テストの予告してた。よし、そしたら小テストの時間を予定より長くして授業の時間を潰そう。これ絶対二日酔いルートだし。
まぁ、二日酔いじゃなかったとしても、生徒たちも授業に集中できない時期だと思う。
今週末から職場体験が始まるのだから。
「職場体験かぁ……ろくな思い出がないなぁ」
体験先と揉めて学校にクレーム入っちゃったんだよな、確か。
「……何も起きないといいねぇ。」
さて、家に帰ってさっさと寝よう。
バッグから小さな手鏡を取り出して、反対の手で鏡の部分に触れる。
瞬間、私の姿は跡形もなく一瞬でその場から消えた。
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りんご同盟 - あっ…好きぃ (11月20日 23時) (
レス) @page35 id: ed24fa5325 (このIDを非表示/違反報告)
星宮暦(プロフ) - わぁ〜！神作見つけてしまった…更新頑張って下さい！応援してます！ (8月22日 0時) (レス) @page25 id: b26f71cce5 (このIDを非表示/違反報告)
11才のバカ - これは追うしかないっしょ！おもろ〜！好みドストライク。桜もちさに更新ガンバってください！ひそかに見学！ (5月9日 0時) (レス) @page17 id: 470dc29d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜もち | 作成日時：2023年3月30日 7時
