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you side
利吉「まーたAさんを口説いてる!!」
そんな食堂に響き渡るような音量やめて。
それに口説かれてないし、何もないし。
って利吉くん、連絡所に行ったはずでは?
土井「やぁ、利吉くん」
土井先生はいつも通りの挨拶だし
なんならとっても笑顔だし。
利吉「Aさんに手を出すなんて、
許しませんよ!」
『わぁ!』
ぐんっと腕を掴まれ、
私は慌てて立ち上がった。
土井「あぁ!利吉くん」
利吉「何です?」
土井「聞いたよ、良い傾向だね」
えらいえらい、なんて土井先生は言うけれど
女遊びの件だろうか。
利吉「……Aさんの前でやめてくださいよ」
利吉くんはぷいっとそっぽを向いて、
私の腕を引いて食堂の廊下を歩き出した。
土井「あはは。本当、ふたりとも可愛いなぁ」
◆◇
小松田「お気を付けてぇ!」
小松田くんに見送られ、
私と利吉くんは忍術学園を後にした。
まだ掴まれたままの腕、引かれるがまま。
『……利吉くん、連絡所は?』
様子を伺うように声を掛けてみる。
利吉くんは、その足をぴたりと止め、
はぁ……と息を吐いてから振り向きもせず話し出した。
利吉「行ってきましたよ。
北石がいたので面倒でしたけど」
『面倒って。良い子だよ、照代』
利吉「Aさんのこと大好きですからね。
この間一緒に眠ったことを自慢しておきました」
『なっ……やだ、もう!』
恥ずかしい……照代に何て言われるか。
……そんなことより
私はちょっとした違和感を感じている。何かって、
『……ねぇ、
どうしてこっち向いてくれないの』
いつも至近距離まで近付いて話すような利吉くんが、
背中を向けたままだからだ。
利吉「……怒ってるから」
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イリス(プロフ) - 夢主と利吉の関係性も好きだけど、なにより北石さん大好きですwww (2022年12月5日 0時) (レス) @page13 id: af492db464 (このIDを非表示/違反報告)
Saku*no(プロフ) - こんにちはどの作品も利吉さん好き!これからの更新頑張って下さい!! (2022年10月30日 10時) (レス) @page1 id: 39a66916ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2022年10月30日 10時