【忍たま】利吉くんの好きな人。【山田利吉】

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you side



『私ひとりで来れるのに』



利吉「駄目です」




どこにって、忍術学園。
一週間ぶりに食堂へお邪魔してきた。




『じゃぁ私はこの辺で』



利吉「駄目です」




じゃぁねと手を振れば、
私の家に寄りたいと駄々をこねる。




『……この間、美味しいお茶っ葉を買ったの』



利吉「お邪魔します」




たちまちご機嫌になった利吉くんは、
行きましょうと私の背を押した。






◆◇




『はい、熱いからね』



利吉「いただきます」




お茶っ葉を買ったのは本当だ。
甘みのある、美味しい緑茶。



利吉くんは一口飲んでから、湯呑みを傍に置いた。




利吉「あぁ……美味しいですね」



『でしょ？それにしても、今日の定食も美味しかった。
　最近忙しくて、ろくなもの食べてなかったの』



利吉「それはいけませんね。
　 私が毎日食事を作りに来ます」



『結構です』




本当、利吉くんは相変わらずだな。


そういえば今日も、
利吉くんのお父様をお見掛けしたのでご挨拶ができた。

利吉くんはお父様と喧嘩していたけれど。




『お父様と仲良しなんだね』



利吉「そんなことありません。
　 何度言っても家に帰らないんですから、父上は」



そうそう。

家に帰れと、そんなことを言っていたっけ。




『それでも、利吉くんは良いね。
　お父様にも会えて、実家もそんなに遠くない』



利吉「そ、そんなこと」




とか言いながら、頬を染めるなよ。
可愛いところあるんだね。

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