Pretender３

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今まで通り、
ツインタワーカップルと４人で集まったり、
２人で出かけたり。


だいの誕生日は、
遠出して京都まで遊びに行って、

恋人としての思い出も増えてきて、
俺ら、ちゃんと付き合うてるって、実感出来てきたところ。




９月も半ばが過ぎて。

夏休みが終わって、
大学の後期が始まった。


今朝、事件は起こってしもた。


いきなり、正門で待ち伏せてた吉田さんから、

課題から抜けたいって言われてん。


つまり、あんな苦労したのに、あの動画はボツって事。



だいとふたり、
どうしようか話し合いながら、
講義室に入った瞬間に、

鋭い人の視線を感じた。


みんなが俺らを見てる、よな？


前の席の奴らが、
にやにや薄笑いを浮かべながら。


「ゲイってまじなんかな」


「きも」


「ネタちゃうの？」


「学部の姫の美琴ちゃん振ってんからまじやろ」


ひそひそ話してんのが聞こえてきた。


「お前らさ、言いたい事あるならはっきり言えや」


ほっとけばええのに、
だい、そいつらにくってかかってる。


「そんなら聞くけど。
二股かけた挙句美琴ちゃん振って、
男の神山選んだってマジで？
お前ら出来てんの？
ひでー振り方してんてな？」


チャラ男の水野が聞いてきた。


「悪いんか？」


だいが言い放ったから、
講義室中がざわめき出す。


めちゃくちゃ注目されてもうてるやん。


「俺は本気で神ちゃんと付き合うてる。
けど、二股なんかかけてへん。
３歳からずっと神ちゃん一筋やからな」


だい、言い切ってしもた・・・


けど、だいの横顔、めちゃくちゃカッコ良くてさ。

ずっと胸がばくばく言うてる。



「二股ちゃうなら、ええやん、別に」


誰かが言い出してさ。


そこに、いつも通り、
遅刻スレスレで、
のんちゃんと流星がやって来て。


「どうしたん？騒然としてへん？」


「なんかあったん？」


聞いてきた。


「ああ、俺らが付き合うてるって、
みんなに宣言したとこやねん」


「へえ！しげ、やるやん！」


だい、得意げにしててんけどさ。


教授が入って来はって、講義始まってしばらく経ってから。

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