言葉（1） ページ27
はい…………？
思ってもみなかった言葉に動揺し、口をポカーンと開けて何も言えなくなる。
そのまま黙ってしまった私を見て、ひーちゃんは苦笑した。
「急にごめん。
困らせるつもりはなかったんだけど…」
そう言ってふんわりと微笑んでくるひーちゃんを見て、知らぬ間に緊張していたのか体から少しずつ力が抜けていく。
「ううん…。
えー、と、私…」
さっきまで桐嶋くんのことが頭から離れなかったのに、今度はひーちゃんのことしか考えられない。
喋り出したはいいものの、何も言えなくなってまた口をつぐむ私に、ひーちゃんは穏やかに言った。
「返事は先でいいよ。
もとから長期戦覚悟だったし」
意識してもらえたら嬉しいな、なんて言ってニコニコと笑ってくるひーちゃんに甘え、頷いてしまう。
「うん…。ありがとう」
さすがに色恋沙汰に慣れていない私でも、返事を遅らせるということはあまり良いことではないと知っている。
お礼を言うと、
「先生に会わないと。案内ありがとう」
とひーちゃんは手を振って物理室に入っていった。
…ひーちゃんは優しい幼なじみで、小さい頃からの知り合いで…ずっと大切な親友だった。
ひーちゃんにはひーちゃんにしか向けられない思いある。
正直、この気持ちが恋なのかと聞かれたら判断できない。
…私はきっと恋をしていた、幼い頃のひーちゃんに。
自覚したのはひーちゃんがアメリカに行ってしまった後で、それからずっとその気持ちはなかったことにして過ごしてきた。
ひーちゃんと会っていない間にどんどん“好き”は薄れていって、中学に入った頃には完全に消え去ったはずだ。
“今更そんなこと言わないで”、と思う一方で“もしかしたら今もひーちゃんが好きなのかもしれない”という矛盾した感情が心の中にはある。
そして、きっとそこには“桐嶋くんが好きかもしれない”という想いも。
どうしたらいいかわからない。
考え込みながら歩いていたみたいで、気がつくと『保健室』に立っていた。
考えがまとまらなくて頭がズキズキと痛む。
このままでは参加しても迷惑がかかる、と少し保健室で休んでから部活に行くことを連絡しようとスマホを取り出す。
そこにはひーちゃんからのメッセージが届いていた。
ゆっくりとトークをタップすると一緒に帰りたいからどこかで待ってて、と書かれている。
それを見た私は、水泳部の連絡と共にひーちゃんに保健室にいる旨を伝えるLINEを送った。
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まいまい☆ - トキヤloveさん» お返事遅くなってしまって申し訳ありません。リクエスト、ありがとうございます！とても助かります。今書いているside:IKUYAシリーズが終わり次第、書かせて頂こうと思います！ (2019年9月29日 18時) (
レス) id: e4e68df0f1 (このIDを非表示/違反報告)
トキヤlove(プロフ) - まいまい☆さん» こんばんは お疲れ様です。続き気になります。主人公が郁弥に、頬っぺたにキスしてほしいです。郁弥が、主人公に名前で呼んで欲しくて、壁ドンして、ほしいです。主人公も、お返しに、いつもドキドキさせられて、ばっかりだから、頬っぺたにキスしてほしいです。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: e59d869c74 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい☆ - 凛大好きさん» こんばんは、お久しぶりです。コメント、ありがとうございます。頑張りますね！ (2019年9月25日 23時) (レス) id: e4e68df0f1 (このIDを非表示/違反報告)
凛大好き(プロフ) - まいまい☆さん» こんばんは お久しぶりです。更新ありがとうございます。続き気になります。頑張って下さい。 (2019年9月25日 23時) (レス) id: 666c266cdc (このIDを非表示/違反報告)
まいまい☆ - トキヤloveさん» 沢山のリクエスト、ありがとうございます！ポッキーゲームとクリスマスは前作でやらせて頂いたので、とりあえず郁弥sideのものを書かせて頂きますね！他のリクエストが来なかったり、話が余ったりしたら最初の二つも書かせて頂きます。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: e4e68df0f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいまい☆ | 作成日時：2019年7月30日 18時
