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降谷なら、私のことを分かってくれるんじゃないか。
"お前は、なんでそんなに猫を被るんだ"
降谷にそう言われた時、自分を偽る下らない理由を話そうかと思った。
でも、今まで誰も私を受け入れてくれたことは無かった。だからこわくて降谷を突き放してしまった。
『(私って馬鹿だなぁ)』
パソコンの画面をぼーっと見ながら思った。
すると、私の携帯が鳴る。
スマホの画面を見れば、"和也"という文字が表示されていた。
『(またこいつか……)』
和也は暴力団の一員の私の彼氏で、ことある事に私をデートに誘う。
大方、そういう行為を私としたいのだろう。
潜入捜査をしている私はいろんな人と体の関係を持ったことがある。
でも、彼と私はまだそれをしたことが無かった。
これは長い間潜入捜査をしてきて学んだことだが、男は好きな女と体の関係を持つ前が1番言うことを聞いてくれる。だから体の関係になる前に情報を得て、その後は適当に行為をしてから別れる。
これは私がよくやる作戦だ。
『(でも、この人なかなか情報を漏らさないんだよなぁ)』
大体の男はその作戦でいいのだが、和也のように口が堅い人間も中にはいる。そんな時は適当に行為をして別れて、他に情報を持ってそうな男と付き合うのが一番だ。
『(和也は口が堅そうだし、そろそろ他の人にした方がいいか)』
和也からのデートの誘いをききながら私は思った。
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なみ - とっても面白いです。更新楽しみに待っています!!続きが楽しみです! (2019年8月8日 10時) (レス) id: 0ffda98372 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO - 面白いです!更新待ってます! (2019年4月14日 21時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)
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