【オリジナルBL】ヤンキー先輩はイケメン後輩にどうしても勝てない。

第4章 この気持ちはきっと、 ページ22

「今日の気温は18℃です。
最近気温が不安定なので、体調を崩しやすいです。風邪などには十分お気をつけください。
それでは次のニュースですーーー」



鬼「風邪かぁ……」



朝の天気予報を見ながら独り言を呟く。


確かに最近の気温はどうなっているのか、

いきなり真夏になったと思えば

急に気温がガクンと下がる。

新しい年号になってからというもの、

天気がおかしくなっている気がする。



鬼「華奈美も風邪には気をつけろよ」

華「うん！」



口の周りに朝食の目玉焼きの黄身をつけながら、

朝にしては元気のいい返事をする。


華奈美の口周りを拭いていると、

鼻のあたりがムズっとした。



鬼「ヘッキシッ！！」




ーーーーーーーーーーーーーー




静まり返った教室内に、

授業終了のチャイムが大きく鳴り響く。


日本史の授業中、頭がぼーっとして

集中できなかった。


とりあえず自販機に行って飲み物でも

買おうと教室を出ると、

「鬼藤」と誰かに呼び止められた。


前を向くと、丁度隣の教室から出てきた

化学の教師、石崎誠がこちらへ向かってきた。



鬼「なんですか？石崎先生」

石「いやぁちょうど良かった。
君に話があってね」



整った顔で優しい笑顔で話す。


石崎先生は生徒から1番の人気がある教師であり、

唯一俺に話しかけてくる先生だ。



石「君、まだ直さないのかい？
そのピアスとか。この前も言っただろう？」

鬼「直す気ないです。いつも言ってます」

石「君に生活指導が入ってるの
何度も言ってるでしょ？」

鬼「先生に関係ないじゃないですか」

石「俺、一様生活指導担当なんだけどなぁ」



ハハハと愛想笑いをする。

この先生も生活指導とかなんとかで

話しかけてくるが、やっぱり変だ。


前の生活指導の担当をしていた先生は、

俺に何も言わず、

ただ通り過ぎて行くだけだった。

だが、生活指導担当が石崎先生になってから、

会う度に身だしなみがどーのと

言ってくるようになった。


正直うるさい。



鬼「何度言っても無駄です。
それじゃ俺行くんで」

石「あ、ちょっと！」



石崎先生の呼び止める声が聞こえたが、

俺はそそくさと自動販売機のある一階へと

向かった。

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