第2章 後輩の宣言 ページ11
じめじめとした空気の中、梅雨時の雨が降る。
今日はいつもの屋上ではなく、
雨の日限定の校舎裏にある屋根付きの
外付け階段で昼を過ごす。
ここは人気が少ないから
喧嘩を振られることも無い。
何故かここ最近、柄の悪いやつと擦れ違うだけで
喧嘩に巻き込まれる。
………疫病神でもついてるのか?
弁当を広げ、ポテトサラダを一口食べる。
今日も弁当は俺と華菜美の好きな物だらけだ。
雨の音を聴きながら弁当を食べていると、
階段の扉がキィと音を立てて開いた。
水「あ、先輩ここにいた」
鬼「みふみ(水澄)」
丁度唐揚げを頬張っているところに、
水澄がやってきた。
最近昼休みは、水澄と過ごすことが多くなった。
鬼「よくここが分かったな」
水「先輩だったら人気のないところ
行きそうだと思って、
思い当たるとこ回ってました」
水澄は階段に腰掛け、購買で人気の
プレミア焼きそばパンの袋を開ける。
鬼「……そういや、気になってたことが
あったんだが」
プレミア焼きそばパンを食べる水澄を横目に、
俺は前にあったことを聞く。
水「なんですか?」
鬼「お前、前に………その、
俺の事慰めてくれたことあったろ?」
それは、俺が水澄から今まで言われたことの無い
言葉に泣いてしまったあの時。
最後に屋上を去る時、
水澄が俺の目元にある古傷にキスをしたことだ。
俺はあれから、何故あんなことをしたのか、
気になって仕方がなかった。
鬼「なんであの時、その、
キ、キキキキスしたんだ!?」///
なんで俺恥ずかしかってんだ………
相手は同じ男だぞ。
でも、変に緊張する。
水澄は少し驚いた表情をしたあと、
膝に顔を埋めた。
水「先輩…………………ド直球すぎ………………」
鬼「え、あ、、わ、悪ぃ!」///
水澄は30秒ほどそのままでいると、
やっと顔を上げ、少し深い息を吐いた。
鬼「水澄?」
水「まだ、秘密です」
鬼「お、おう」
水澄はそう言うと、いつの間に食べ終わったのか
「それじゃ、またね先輩」と、
そそくさと去っていった。
一体、なんだったんだ?
結局何も聞けなかった。
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リト(プロフ) - つくづく昔の絵が下手すぎて恥ずかしいですね笑 (2021年8月17日 22時) (レス) id: 96d4802982 (このIDを非表示/違反報告)
リト(プロフ) - 久しぶりに更新!そして画力もupしました! (2021年8月17日 22時) (レス) id: 96d4802982 (このIDを非表示/違反報告)
リト(プロフ) - トゥルルさん» ありがとうございます!!!!!!!!!そうなんですよ、私の妄想を爆発させたかっただけです笑 (2021年8月17日 21時) (レス) id: 96d4802982 (このIDを非表示/違反報告)
トゥルル - 自分向けじゃないですか!?え?ちゅき、、ちゅきぃぃ(キモ)たまにあるイラストと2人の絡みにやられてます、、、更新応援してます! (2021年8月4日 21時) (レス) id: 8bb533ad2d (このIDを非表示/違反報告)
リト(プロフ) - 150評価!?ありがとうございます!!! (2021年6月1日 20時) (レス) id: 96d4802982 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リト | 作成日時:2019年7月7日 1時