とんでもないアホ【ツイステ】【男主】

16話 ページ18

イデアside


今、僕は猛烈に焦っている。

昼休みだから、寮には誰もいないだろうと踏んでいたのに…！！

目の前には、”あの”A・フィンズがいる。

1回道案内をしたことはあるものの、あれはタブレット越し…
でも今は生身なんですけど。




彼は入学式に問題を起こし、尚且つ授業中にも何度も問題を起こしている、言わば不良というやつ。


1限目は先生に喧嘩を売ったとか、2限目には実験室を爆破させたとか、3限目はオクタヴィネルの不良を馬鹿にしていただとか、4限目には天井に穴を空けただとか。


現在、学園のスレで名を轟かせている有名人。


1日でこんなにやらかすとか、バトル漫画の主人公か何かですか？



『ねぇ。』

ｲﾃﾞｱ「ﾋｲｨ!!!」



これ僕、もしかして絞められる？ここでお陀仏？
無理無理、まだゲームのイベント走りきれてないんですわ勘弁して。




『俺の部屋どこ？』



ｲﾃﾞｱ「へ、」



てっきり四肢をもぎ取られるかと思ったら、そんなことを聞いてきた。


ｲﾃﾞｱ「え、あ、、あっち、」

一度案内したことあるから、彼の部屋は知っていた。
ていうか、要注意人物だから、イグニハイド寮生全員知ってると思う。

そんなことより、自分の部屋知らないとか何事。



僕が指さした方向をチラッと見た後、


『どーも。これあげるね。』




感謝の印か、僕にお菓子を投げつけて、
スタスタと部屋へ繋がる道を歩いて行った。




ｲﾃﾞｱ「…な、なんだったんだ、、、」


ふと、手を広げて、貰ったお菓子を見る。



ｲﾃﾞｱ「……え、こ、、これって、、、」


そこにあったのは、僕が今ハマっているゲームの限定お菓子。
中には特別なイラストカードとウエハースが入っている。

ｲﾃﾞｱ「こ、こんなレア物をどこで……！？？」

何故A・フィンズが持っているかは知らないけど、
とりあえずラッキーって事で済まそう。



いや、案外A・フィンズはゲーマー(そっち系)の人間だったりして……？
そもそもイグニハイドにいますしおすし。


今度会ったら、話しかけてみるのもあり…？


いやいや無理無理無理、そもそも拙者部屋から出ないしもう会うこともないでしょ。



イベントを進める為、僕は自分の部屋までの道のりを歩き出した。

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