29.久々のハグ。 ページ29
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ホソク side.
体が勝手に動いて...
ハッと気付くとAを抱きしめていた。
「わ！ごめん！」って
離れるのが普通なんだろう。
今彼じゃなくて元彼なんだし...。
でも離れたくないが勝って
暫く抱きしめていた。
きっとAの事だから、嫌なら
魔王となって暴言を吐きつつ
突き飛ばすはずだから。
少しビビりつつ、
どうして資料室に居るの？と聞けば
エンエン泣きながら
『ホソクがプレゼントしてくれた
ブレスレット...無くしちゃったのぉぉぉ！
すっっっごい大切にしてたのにｯ....
無くしちゃったのぉぉぉ！』って。
まだ持っててくれてたんだ...。
というか大切にしててくれたんだ...。
嬉しすぎる。
Aを抱きしめたまま
キョロキョロと辺りを見ると
少し離れた棚の下から2段目に
ポツンと置いてあった。
それを取ってAの目の前まで行き、見せると
A『わぁ...ホソク、ありがとぉぉ！』
って勢いよくハグされた。
つま先だけで座ったから
ハグの衝動で後ろに転んでしまった俺....
だけなら良かったのに
Aに押し倒されたような態勢になってる。
何故かAもフリーズ、俺もフリーズ。
どうしようかと考えてた。
この体勢では可笑しいけど...
ずっと気になってた事を聞こうとした。
Aの背中に手を添えて...
上半身だけ起き上がらせて...
脚の上にAを座らせて...
言葉を発しようと口を開く寸前で
A『ほぉ、ホソク！
誰かが来たら気まずすぎる！』
俺の肩に手を置いて
腕を伸ばして距離を開けようとしてた。
『大丈夫、、Aが床に這いつくばってる姿、
他の人には見せたくなくて鍵締めておいたから...。』
って言うと、
ぉぉぉ、そっかって。
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作者名：ナイン
| 作成日時：2020年2月6日 21時
