歪んだ愛:: 朱雀、オロチ(ライトサイド)▼ アンデル様からのリクエスト ページ6
彼らの愛は歪んでいる。
☆★☆
………あぁ、なんということか。
私の友達が行方不明になってしまった。
捜索願いを出しているけれど、そのうち打ち止めになるだろう。そう言っていいほど手がかりが丸でない。
「ねぇ、朱雀はどう思う？」
「………早く見つかるといいな。我はAの友達ではないから分からないが、きっとAに会いたがっているだろう」
「うん………私も会いたい。寂しいよ」
「大丈夫だ。Aには我がいる」
朱雀が私をまるで壊れ物でも扱うかのように包み込んでくれた。それだけでも、私の目からは涙がこぼれる。
「ぅ……うぅ……会いたい」
慰めるために優しく背中を撫でてくれる。
「朱雀はいなくならない？」
「我がAから離れるわけないだろう……我と共に過ごしていればなにも心配しなくてもいい」
朱雀が耳元で甘く囁いてくる。甘い誘いが襲ってくる。
「朱雀………」
「我に溺れてしまえ。我だけがAのそばにいる」
「………それは聞き捨てならないな」
「……！オロチ」
「A、心中お察しする。すまない、私の力不足で……なにか私でも力になれることがあれば言ってほしい」
「ううん、友達が行方不明になったのはオロチのせいじゃないよ」
私がそう言ってもオロチは本当に悔やんでいるのか、辛そうな、悲しそうな顔をしている。
「大丈夫だよオロチ。私には朱雀がいるし……オロチも一緒にいてくれる？」
「ああ、当たり前だ」
彼は捨てられた動物達を愛でるときのような、あの優しい笑顔で答えてくれた。
「………じゃあ、まずは友達の手がかりを見つけなきゃね」
「そうだな」
「我が探偵団の方へと持ちかけておこう」
「ありがとう！」
「当然だ。我とAは特別な関係なのだから」
「特別な関係ってなんかすごい含みを持たせて言ったね」
朱雀の発言に苦笑いしていると、オロチが少し不機嫌に見えた。
「どうしたの？」
「なんでもない」
「……ふふっ」
明らかになにかありましたっていう顔をしているのに………思わず笑みがこぼれた。
はたからみたら完璧な友情だ。
少女から見ても完璧な友情だ。
でも、その完璧は偽りである。
完璧な友情ではなく、彼らが少女に与えているのは歪んだ愛情なのだ。
少女は知らない。
彼らが歪んだ愛情を自分に与えていることなど…………。
だから隣でほくそ笑んでいる姿さえ分からないのだ。
Fin
リクエストありがとうございました！
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アロア(プロフ) - ベルナデッタさん» こちらこそリクエストありがとうございました！はい！頑張ります(*≧∀≦*) (2019年7月29日 7時) (
レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
ベルナデッタ(プロフ) - アロアさん» リクありがとうございます！トウマ&ハルヤの取り合いとヤンデレハルヤ最高でした！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月29日 1時) (レス) id: d89a449142 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 床に寝転ぶ猫さん» 初めまして！！わぁぁぁ！ありがとうございます！！(*^▽^*)リクエスト了解しました〜♪♪ (2019年7月26日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
床に寝転ぶ猫 - 初めまして!何時も楽しく拝見させていただいております！リクエストなのですが洞潔または島之内先生の★★お願いしますm(_ _)mたくさんリクエストあると思うので大変かと思いますがお願いしますm(_ _)m (2019年7月26日 15時) (レス) id: 52e5b5915e (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - りーあさん» 分かりました(*´∇｀*) (2019年7月21日 17時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アロア | 作成日時：2019年2月16日 16時
