降参 ページ11
【玲於side】
ピロン♪
水を差すようにポケットから聞こえてきたのは
ラインの通知音。
やっべ。
バイブにすんの忘れてるわ。
慌ててマナーモードに切り替えようとして
画面に表示された名前が目に入った。
えっ、てスマホ片手に静止する。
だって そこに表示されてんのは
剛典「Aちゃん？」
玲於「え。…あ、はい。」
剛典「なんて？」
…ほんとはあんま読みたくないんだけど。
岩さんに促されて
おそるおそるメッセージをタップする。
表示された短い文章見て
思わず小さく笑ってしまった。
《佐野くんが困ってるとき、
あたし力になるからね。》
剛典「え？なに。なんで笑ってんの。」
玲於「…手拍子してくれるみたいっす。」
剛典「は？」
だってもーこんなん、笑うしかないじゃん。
おかしいっていうか
呆れるっていうか。
もう、降参って感じ。
俺、今Aちゃんのことで悩んでんだよ。
返事してないのだってさ、
ほんとはすげー我慢してんだよ。
なのに《困ってるなら力になるから》ってさ
本人なんもわかってねーじゃん。
どんだけ呑気なんだよって笑えてきちゃって。
もうさ、
どんだけ愛しいんだよ。
剛典「お。なんか吹っ切れた？」
岩さんが俺の顔のぞきこんできて
なんだか嬉しそうに笑ってる。
剛典「腹くくった感じ？」
岩さんの目、真っ直ぐ見て
一呼吸置いてからきっぱりと
「はい。」って答えた。
剛典「その目、ようやく玲於らしくなってきたじゃん。」
そう言うと、
岩さんがおもむろに席から立ち上がって
剛典「マスター。
俺、久々にカウンター立っていい？」
玲於「え？」
剛典「バイトしてたころ思い出して懐かしくなっちゃって。
玲於と代わっていいよね？」
え、なに。どーゆーこと？
話についてけてない俺をよそに、岩さんは腕まくり始めてる。
マスターもきょとんてしながら、別にいいけどって。
剛典「久々だなー。まだシェイカー振れるかな。」
玲於「や、岩さん、ちょっ…」
剛典「これ、貸し1ね。
その代わりちゃんとスクール顔出せよ。」
「あとちゃんと返事してないの謝れよ」って。
岩さんの言わんとすることを
理解してはっとする。
「ほら、早く行けって。」って言葉に背中を押されて
「はい。」ってカウンターを飛び出した。
.
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りな(プロフ) - はじめまして！久々にすごく引き込まれるお話です！玲於くんと彼女さん、亜嵐くんがどんな答えを出すのかドキドキしてます。更新楽しみにしてます(^^) (2018年6月5日 2時) (
レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
くる(プロフ) - ぴなたまごさんこんにちは！久しぶりに更新されてほんとに嬉しいです（ ; ; ）ぴなたまごさんの作品全作読ませていただいているのですが玲於くんファンってこともあって全部好きです！！このお話も大好きなのでこれからも更新たのしみにしてます！頑張ってください！ (2018年6月3日 10時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - やっぱりすごいです、お話に引き込まれます。更新…！嬉しいです。また続きを楽しみに待たせていただきます！ (2018年6月1日 20時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
reona(プロフ) - 更新されてないみたいですが、何かあったのでしょうか？更新楽しみにしてます！ (2017年11月13日 2時) (レス) id: a813d90c31 (このIDを非表示/違反報告)
ももぷりん(プロフ) - 会いに来てください〜！うぇるかむです！大好きですこのお話（ ; ; ）更新来るたび飛び跳ねてます！ぴなたまごさんのお話全作好きです、玲於くんと結ばれたらいいなあ、、 更新楽しみにしてます！がんばってください ！ (2017年8月26日 23時) (レス) id: b57c603971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2017年8月19日 15時
