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机上に置かれた、品のいい艶を放つ
えんじ色の台紙。
すぐに分かった。例のお見合い写真だと。
私の見つめた先に彼はすぐ気づき、
片手でパタンっと、勢いよくその見開きを閉じる。
その間、彼の顔色は何一つ変わっていない。
ソレには何も触れずに淡々と仕事の話を切り出す
降谷君。
「さっ、A。僕が君に頼んでいた件、あれからどうなったかな？」
「は、はいっ、それについてですが...」
降谷君は言い訳を嫌う、と風見さんが言った。
確かにそうだけれど、彼は決して叱るだけでは無い。行き詰まるとちゃんと助言を与えてくれる。
それも至極的確な。
因みに、 “ 怒る ” と “ 叱る ” は、意味が違う。
彼はそれを使い分けている。
それが皆から尊敬信頼される所以だ。
..
「...そうだな、そこはもっと早めに連絡して欲しい。」
至近距離で感じる、降谷君の瞼に綺麗に縁どられた長いまつ毛。それらが、パタパタと揺れている。
その奥の青が、私が用意した資料に目線を走らせていた。
私はそんな彼の目を盗んで、また先程のえんじ色のお見合い写真をもう一度だけ見る。
勤務中なのに、要らぬ雑念が邪魔をし
頭は彼のお見合い写真で埋め尽くされて行く。
いいなぁ...
私もその1人になりたいよ。
「それと、日本に残っているFBIの捜査官達だが
、各許可証を未取得のまま勝手に行動する者が未だにいるようだぞ。あいつらに、しっかりチェックを...」
「最近もまた認可無しの者が拳銃を...」
真顔で理路整然と話し続ける降谷君。
「このまま監視を怠らずに...」
どうやったら、
彼の心は動いてくれるのかな？
「おい、」
「...」
「おい！A？聞いているのか？」
「あっ、ご、ごめんなさいっ！」
「もういい、とにかくFBIの奴らにはもう一度
釘でも刺しておけ。また、好き勝手されては困るからな。」
「は、はい！承知致しました。」
降谷君から色々指摘された箇所を、メモにさっと
書き込む。後半は要らぬ雑念であやふやだけれど。
面談も終わり、降谷君から退席許可が出た為、
「それでは..私はこれで失礼致します。
有難うございました。」
軽く会釈し丸椅子から立ち上がろうとすると、
「Aっ、」
彼の私を呼ぶ声。
不意に掴まれた手首。
「待って..」
急に私を呼び止める降谷君は、何か言いたげだ。
先程まで真顔で表情をピクリとも崩さなかった
のに。
掴まれたままのそこは、次第に熱を帯び始める。
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
