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Aから見て愛依は
好印象であった。美人特有の気位の高さ
が放つ独特の雰囲気は拭えないが、素直でよく笑う様は意外にも気さくな人柄を印象付けた。
そして、互いに名前で呼び合うまで打ち解けて来た時だった。ある通路の一角でAが足を止める。
「愛依さん、ここは警備課と公安課のお偉いさんがよく通るの。その時は教えるから、ご挨拶しっかりお願いね？」
「はいっ！」
愛依からすれば、自分の父親が最高のお偉いさんだ。警察庁次長ともなれば、もはや雲の上の存在。中々お目にかかれる機会なんて無い上、
そう言った類の存在をチラつかせると、つまらぬ利害関係が生まれやすい。だから、愛依は自分の父親が次長である事を自ら口外しなかった。
それからはAの宣言通りだった。
関係課の主要人物と通路ですれ違う度に、愛依は
Aに言われた通りに新人らしく挨拶を丁寧に
繰り返す。
「やぁ、月並君久しぶりだね。おや、君は..」
そして、公安課の年配の男性と話をしている時だった。
「この度、警備企画課に配属になりました今野愛依です。宜しくお願い致します。」
「あぁ！君が今野さんの所の...」
「....? 」
2人の会話にAは僅かに反応し、静かに待つ。
恰幅の良いこの白髪の男性、愛依の名前を聞くなり
眼鏡の奥にある瞳が大きく見開かれる。
「そうかそうか。聞いてはいたが、もう配属になったんだね。こんな場所だ。色々大変だろうけど頑張って。お父さんに宜しく。」
男性は時間が無いのか手短にすませると、軽く会釈しエレベーターの方へ向かって行った。
「えっ、愛依さんのお父さんって...」
「そうなんですよ、父も警察官なんです。」
そう返事をする愛依はどこか遠慮気味だ。
Aは所属や役職は？と、次々と疑問が浮かぶが、喉の奥で堪えた。そんな無粋な真似など出来なかったのだ。
「す、凄いね！親子で警察官かぁ..うちなんて、ど田舎の農家だよ。」
「全然凄く無いですよ、息苦しいだけですよ。農家素敵じゃないですか。自然がいっぱいで、私は憧れます。」
「そ、そうかな。あっ、そうだ！少し休憩しない？」
愛依の纏う雰囲気が、これ以上この話題を引きずる事を拒んでいるようだった。
警備企画課のフロアまで戻って来たA達。
仮眠室横に設置してある、自販機でAの得意げな声が響く。
「好きな物選んでいいよ。お勧めはコーヒーかな。これ、ちゃんと一杯一杯ドリップするんだよ！」
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
