厄介な新人 ページ39
あれから暫く――
降谷君の縁談の話は
どうなったの？？
Aは気になって仕方がなかった。
それが下衆の勘繰りだ、
と言われたとしても..
そんなAの朝は、相変わらず早い。
あの風見よりもだ。この時間はまだ人気が殆ど無く、庁舎内の通路に響く足音がやけに誇張し煩いのだ。
Aはいつもの様に、ルーティンと化した皆のデスク周りの拭き上げを手早く済ませる。そして、いけ花の水を取りかえようと花瓶を掴んだ時だった。
「A、おはよう。」
「あっ、おはよう降谷く..」
1番聞きたかった声に心を弾ませたのも束の間、初対面の女性の登場がAの言葉を遮った。見知らぬ女性は、Aと同様に黒いスーツを着用している。
スラリと長く伸びた手足。細くそれでいて女性らしい体型に、Aは羨望の眼差しを向けていると...
「..そうか、Aは初めてだったな。今日からここに配属になった新人だ。ほら、挨拶して？」
「初めまして、今野愛依です。ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、どうぞ宜しくお願い致します。」
降谷に促され挨拶をするこの女性。凛とした黒い瞳は、どこか高き知性を感じずにはいられない。手本の様に美しく言葉を並べ、お辞儀をする姿はAにどこか不安を与える。
新人？
この時期に？
しかも、凄く美人...
頭の中で即座に疑問が浮かぶ。しかし、ここは女性が少ない職場。それだけに同性の同僚が増える事に期待感もあった。そんなAにはおかまい無しに、降谷の説明は続く。
「今野は合気道が得意でね。けれど当面は内勤を中心に動いてもらう予定だ。Aも忙しいとは思うが、サポートしてやってくれ。」
「は、はいっ！えっと..月並Aです。宜しくお願いします。」
Aも慌てて会釈すると、愛依はしっかりと横に結んでいた唇を緩め、優しく微笑み返す。
「じゃあ、そこのデスクが君のだよ。時間まで、
好きに使ってて。それと、あのPCはこのIDでログインし、諸手続きの準備までお願い出来るかな？」
降谷が “ 今野愛依 ” と印字されたIDカードを、利用する本人に手渡すと、「承知致しました。」と短く述べ愛依は自分の持ち場へと向かう。
閑散として人気がまだ無いこの時間、愛依は降谷に指示された通りに早速作業に取りかかった。Aも
花瓶を再び手に取り、流し台がある給湯室へ移動する。先程の出来事を思い返しぼんやりしていると、
「A、コーヒー飲みたい。」
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ぷぅ(プロフ) - うわぁ、新人に降谷さんが好きですって言えなくて新人の恋愛に協力して下さいって言われたら私だったらこう言ったら｢何でですか？｣って理由を聞かれるだろうけど｢ごめん、無理｣って言っちゃうだろうなぁ(ノдヽ) (2019年11月7日 12時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
カラ松ガール(プロフ) - うわっめっちゃいい所で！更新待ってます！大好きです！ (2019年11月5日 23時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - ヒロインが降谷さんの好きな人って分かったら婚約者(振られてるから元婚約者になるのかな？)きれいな顔をしておいて降谷さんにヒロインの事を幻滅させるような何かひどいいじめみたいな事して来そうで怖いから近づきたくない( ´-ω-) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - うわぁ、好きな人が婚約者と話してる所を見るの嫌だし、その間に入るのも嫌だなぁ( T∀T)私なら仕事があるからとかって言って逃げちゃう( ＞Д＜；)でも降谷さんはヒロインを呼んでどうするんだろう？( ´△｀) (2019年10月14日 12時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
蘇澳(プロフ) - とっても素敵な文章と内容で、時間を忘れてずっと読んでいました！凄く続きが気になります！応援しています！ (2019年9月8日 9時) (レス) id: e4a4be21c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ポポロン | 作成日時：2019年6月15日 12時
