検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:37,444 hit

10.常 ページ10

.




いつも通りの朝


いつも通り本を持って、いつも通り外に出る


そしていつも通りそこにいる


たばこをふかしてジョウロを傾ける白衣を着たお医者さん




.




『あ、』


「ん、?あぁ、Aちゃんおはよぉ」


『……おはよう』




.




受け入れてはない、だけど自覚はした



私は多分、この人のことが、好き、だ



だけど、まだ信じるのは怖い、もうあんな思いしたくない





.




「あ、これあげる」


『……じょうろ?』


「そ、俺の代わりにお水あげて?笑」


『なんでよ……』


「いっつもベンチで座っとるだけじゃすぐおばあちゃんなるでー?」


『!!余計なお世話っ!』




.




ははは、と笑いながらたばこをふかす


まぁ花を愛でるのは嫌いじゃない


と、思いながら水をあげていれば突然くる嗚咽




.




「あーあ、来てもうたかぁポロポロタイム」


『……っ、?いっつ、も、きてる、じゃない……?』


「んー?いやそろそろ心も落ち着く頃かなぁ思ったったけど、思ってたより過去に縛られとるね」




.




悲しそうに笑う彼を見て心が痛む


そんな顔をしないでほしい


私は大丈夫だよ、もうとものことは忘れるから


そんな顔しないで




.




「んー、よしよし、あーたばこ勿体無いけど消すかぁ」


『……?吸ってて、いぃのに……』


「いや、たばこ持ってぎゅーするのは危ないやん」





.




携帯灰皿で火を消しすぐに私をふわっと抱きしめた


たばこの煙いにおいと白衣から香る香水の匂いが混じっている




.




『……はっ、ぁ………ふぅ、ぇ、』


「…………今日は本持っとるんやね」




.





本は、もう無くてもいいけど、朝ここに来るときにはなんとなく無いと落ち着かない感じがあったから持ってきただけ、


赤ちゃんが人形を肌身離さず持ってるのと同じ様なもの


だから、もうとものことはそんなに引きずってないんだよ


今私の頭にあるのは貴方のことばっかりだよ




.





そんなことを考えているときに落とされた爆弾





.




「……なぁ、神ちゃんに、会いたい?」



『……え?』



.




瞳が、揺らぐ


私も、


……きっと目の前の貴方も、




.




……抱きしめる力が強くなった

11.聞→←9.帰



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (80 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
313人がお気に入り
設定タグ:ジャニーズWEST , 藤井流星   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

青いみかん(プロフ) - ★さん» 指摘ありがとうございますm(__)m訂正しました (2017年12月10日 11時) (レス) id: 07f408f476 (このIDを非表示/違反報告)
- 11【こうなる事わかってくせに】→わかってるくせに では? (2017年12月6日 17時) (レス) id: 44661be576 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:杏. | 作成日時:2017年11月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。