このクラス天国じゃん…【新・信長公記】

△35話 ページ39

『そうだそうだ…なぜ気が付かなかった？伊達は豊臣に従っていたはず…前田は豊臣と家族ぐるみで仲が良かったはずだし…毛利は、中国攻めか？あれは孫の代だけど…(ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ』


「アホ子、座れ！ごちゃごちゃ、くるくる回るな！」
『いやでも、さすがは豊臣秀吉…さすがは天性の人たらし…！熱い！』

「桜木！」

『あ、なに？今の誰？』
「俺だよ！座れ！」
『あっ、酒井くん…ごめんね？』


酒井くんに、怒られてしまったから大人しく見てよう。ふと後ろを見てみると竹を担いでる本多くんと織田くん、みやびちゃんがいた…え？なにしてたん？
気にしたら負けだと思い、モニターに目を移す。

豊臣くんらは敵をあらかた倒したのだろう
あとは、加藤くん一人になったはず…



「どうする？加藤、これが旗印戦だぞ？お前も誰かを味方に引き入れなければこの勝負…絶対に負ける」
「味方なんか、いらんくさ…駆け引き！陰謀！一切無し！それが俺の生き方くさ！」


そう言い残し、加藤くんは教室を出ていった
追いかけなきゃ、心配すぎる…




『加藤くんっ！』
「……Aか、どぎゃんした？」

『行ってしまうん？』
「これは男と男の勝負くさ。A…止めようとしたっちゃ無駄や」

『止めようとしちょっわけじゃなかよ…！ただ…』
「……俺はもう行くけんな」



そう言いながら加藤くんはホールへと向かっていった


『加藤くん、貴方もわかっど…豊臣秀吉がどげん人物か、きっと認めるはずだから…』


私の独り言は虚しく響いて消えた…教室に帰ろうかな、いやでも気になる、無性に気になる…見ていこうかな…いやでもなぁ……





───結局来てしまった。でもホールの2階だから邪魔にはならないはず…と、思ってたらみやびちゃん織田くんも2階にいた。近づいてみるか



『みやびちゃん』
「Aちゃん、どうしてここに？」

『加藤くんが心配でさ…ついてきちゃった』
「なるほど…」


「4対1で、よく来たな？」

「時間がなか、とっととやるくさ」
「貴様の美意識はカッコいいが、それじゃあ勝てん」

「ごちゃごちゃうるさいくさ、本当は俺にビビっとっとじゃなかとね？」

「はぁ？」
「あんたたちは全員手負い…そいで本当に俺に勝てると思っとうとか！」

「私、一人で十分だ」
「待て」

「なんだ？」
「俺にやらせてくれ」

「は？何を言ってる？」




「どういうことでしょう？」
「みせてみろ…秀吉」
『豊臣くん…頑張れ…』

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