このクラス天国じゃん…【新・信長公記】

△11話 ページ14

上杉くんの言い分も分かる…チラチラと目で周りを見ると井伊くんがニヤニヤしていた
あれ…？この子か？黒田くんも何か勘づいたようで井伊くんに話しかけてた
すると何を言われたのか、おもむろに井伊くんが立った


「おいおい…え？何、俺が他の連中に武田を倒す旗印を出せって唆したとでも？…おいやめてくれよ！武田、絶対生きて帰って来いよ？一緒に修学旅行 行って、お揃いの木刀買いたいじゃん？」

「もしくはペナントな？」


「成せばなる、成せねばならぬ…成る業を」


そう言って武田くんは立ち上がり、戦うために教室を出ていった…確かさっきの言葉は武田信玄の名言だったはず…

旗印戦の開幕を知らせるホラ貝がまた鳴り響いた。その合図を皮切りに教室内の
机を引き皆、我よ我よと言わんばかりに前に集まった

私も一応気になりはするので見ることにしよう…
パンを持ってな！！




『ねぇ、今川くん お隣いい？』
「あ？……あぁ、好きにしろ」
『ありがとうね！』

睨まれた気がするけど、気にしたら負けだ！


「やっほ桜木」
『右隣は真田くんか』

「不服なの？っていうかなんでパン？」
『……いいや、不服じゃないよ？パンのことは聞かないで』
「あっそ…」


そしてモニターに視線を戻すと、トイレに籠っている
武田くんが映っていた…あ〜トイレか…


そういやみやびちゃんいつの間にか居なくなってんだよな…どこ行ったんだろ？心配だなぁ…そう思っていると、豊臣くんが口を開いた


「しかし、流石の武田も205人相手にするのは無理やろ…」
「いや、逆説的に考えればこれは大いなる好機だ。旗印戦は勝てば相手が持つポイントを獲得できる…もし武田が勝てば一気に205ポイント獲得…つまり、」

「つまり！武田が勝てば一気に総長に近づく！」


セリフ泥棒豊臣くん…ダメだぞ黒田くん戸惑ってるよ？
………というか、私も言えた義理じゃないな。さっき奪ったし

「それだけじゃない。旗印戦は掲げた側が負けた場合、旗印戦の参加資格は奪われる」
「でも、挑戦される側が負けても獲得したポイントは減らず、そのままです」

「「つまり！」」

「武田は負けても失うもんがない！」
「あのさぁ！秀吉君、何なのかな？さっきから！自分で喋ればいいじゃん！」

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