北斗先輩と私が恋をするまでのお話 (ページ32)

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友達やめるって言った時先輩は
私に止めてほしかったのかもしれない。
やっぱりキスなんてしなくていいから友達でいよって言えれば良かったのかもしれない。
でも私は大好きな先輩のキスで解放される方を選んだ。
こんな選択間違ってる事は分かった。
でもこの時の私はこっちを選んでしまった。
先輩ごめんね。私のわがままで。
先輩は友達でいたいと求めてくれたのに自分勝手でごめんなさい。
私の事を嫌いになるよね。
先輩…キスなんてねだってごめんね？

謹慎が明け教室ではこの前話しかけてくれた子達と友達になれて優しくしてもらっている。
▲▲は、あまり教室にこなくなった。
来たとしても私と目を合わせようとしてくれない。LINEで何度か話したいって言ったけど無視されてるし今は仲直りしたいとも思えなくなってきた。

北斗先輩とも本当にあれっきり。
たまに遠くの方で先輩を見かけても
顔をあげることさえできなくなってしまう。
先輩と目があってしまったら私はどうなるのか自分で自分が怖いから。
一緒に過ごした２週間は私の中のでこんなに濃く残っているのに
先輩と話せなくなってしまったなんて
まだ悪い夢でもみてるんじゃないかって思ってしまう。

ただ謹慎前の生活に戻ればいい。
先輩を知らなかった頃に戻ればいい。
ただの憧れだけで先輩の幸せを願えば良い。
それだけなのに…
やっぱり心のどこかで…
友達やめるなんて嘘だよ。
って言葉をいつまでも求めてしまう。
やっぱり友達やめるなんて無理だったね。
なんて言ってくれるはずのない言葉をいつまでも待ってしまう。

でもそろそろ
…忘れる努力をした方がいいのかな。
自分で選んだ選択だ。これ以上先輩に求めないように迷惑かけないように先輩への恋心を忘れよう。
そうすればもう辛くないのかな…。

あれから２ヶ月がたった。
今日は雨。
なんだか今日はいつも以上気持ちがどんよりする…。
無意識に来てしまったのは別棟の前だった。
見上げた謹慎部屋を見て又先輩を思いだす。
【やっぱりあの頃に戻りたいよ…】
私は知ってしまったから、先輩のぬくもりを。
先輩に逢いたいよ。
自分のせいで先輩に嫌われて友達でいられなくなったのは分かってる。
分かってるよ…
でも何もかも忘れてない。
やっぱり忘れられないの。
先輩を知らなかった頃には戻れないの。
もうどいたしたらいいの？
そう思った瞬間今まで学校では我慢してきた涙が止まらなかった。

その時…
？【おい、おい、おい、大丈夫か？】