北斗先輩と私が恋をするまでのお話 (ページ24)

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午後の授業を知らせるチャイムがなった。
A【最低。もうほんとやだ。】

Ａ君【じゃ、別れてあげてもいいけど】

A【けど？】

Ａ君【最後にキスして】

そう言うと無理やり唇を奪われる。

(名前 )【なにすんの、触らないで！】

Ａ君【減るもんじゃあるまいし。いつまでも純情ぶんなよ】

ぺちん。私はＡ君の頬を叩く。

Ａ君【なにすんだよ、これがお前の本性かよ】

そう言って腕を捕まれる。
A【やめて、離して】

その時…

？【おいっ、何してんだ】

Ａ君【先輩？先輩こそこんなところに何の用ですか？】

A【…北斗先輩？】

北斗先輩【ここねー謹慎部屋からよーく見えんだよね。もう授業始まってるから俺の友達かえして】
先輩は私に手を伸ばした。

Ａ君【先輩、そいつ俺の彼女なんでやめてもらえます？】

この期に及んでまだこんなこと言うかこいつは…Ａ君を睨むと

北斗先輩【何言ってんの？馬鹿なの？怖がってるのが分からない？２度とAに近づくな。Aに嫌な思いさせたら俺が許さねぇからな。行こっ、】
そう言って手を引いてくれた。

A【先輩ありがとうございます。迷惑かけてごめんさい…もう大丈夫ですから…先輩？】

北斗先輩【授業始まってもあんたが来なくてなんか落ち着かなかった。謹慎部屋から窓の外みたらあんたらが揉めてて焦った。どうしてこうなった？】

私はＡ君との事を話した。
キスされてしまった事だけは言えなかったけど。

北斗先輩【あいつ最低だな】

A【私も悪いんです。Ａ君があんな人だって分からなかった。もっと早く向き合っていればこんな事にならないで別れられたかもしれないし。】

北斗先輩【今度あいつになんか言われたらちゃんと言えよ？俺が許さねぇとか言っちゃったし…】

A【そういえばさっき先輩、私の名前初めて呼んでくれましたよね？それに友達だって】

北斗先輩【そ、そんな事より…
俺の事もっと頼れよ。俺が困ってる時あんたは助けてくれる。俺もこたえたい】

私、先輩に頼っちゃってたよ？
謹慎部屋から唯一見える体育館裏にＡ君を呼び出したのは私がすでに先輩に助けを求めていたのかもしれないから。
それで先輩はちゃんとこたえてくれたよ。
先輩が来てくれて本当によかった。
先輩が守ってくれたんだもん。
Ａ君にされた事は辛いけど先輩がいてくれるなら乗り越えたい。