若頭と同級生 (ページ7)

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無言の車内で私はどこへ連れていかれるかもわからないまま、外をずっと眺めていると立派な和風の家が見えてきたと思ったら門が開き、その中へ入ると直ぐに車が止まる。

「着いたよ」

手を引かれ車を降りると、立派な庭が広がっていてまるで映画の世界。

宮舘「お帰りなさいませ」

「ただいま。舘さん悪いんだけどこの子俺のお客さんだから、部屋とお風呂と怪我の手当してあげて。俺は少しやることあって」

宮舘「承知しました。どうぞこちらへ」

『あ、えっと』

「大丈夫。用事終わらせて直ぐに会いに行くから」

ポンポンっと頭を優しく撫でると、そのまま家の奥に消えてしまった阿部くん。

宮舘「初めまして宮舘涼太です。大丈夫ですよ。若はすぐ戻ってきますから…こちらへどうぞ」

舘さんと呼ばれる人の後をついて行く。

宮舘「先にお風呂に入ってから怪我の手当しますね。着替えは用意しておきますので」

『ありがとうございます』

通されたのは、お風呂で軽くお礼をして中に入ると、旅館のような綺麗なお風呂に驚きつつ、転んだりした時についた泥を洗い流し、湯船に浸かる。

この短時間であまりにも色んなことが起こりすぎて理解ができていない自分自身がいて、でも理解したくない自分もいた。

何となく大人になった私だからわかるけれど、わかっちゃいけない気がして。