loss of memory 阿部恋シリーズ (ページ7)

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7 阿部side ページ7

あれから直ぐに、テレビでAちゃんの記憶喪失についてのニュースが流れ、記憶が回復するまでの間、活動休止が発表された。

Aちゃんが居なくなった生活はぽっかりと穴が空いたよう感覚で、その穴を埋めてくれるものが何も無くて、いつも心ここにあらずって感じ。

ずっと考えているのは、もちろんAちゃんの事で、それ以外のことが頭の中に入ってこない。

だから、仕事でもミスをするし振り付けもミスる。

岩本｢阿部｣

｢…ごめん｣

岩本｢…無理すんなよ。Aがあんな状態なのに｣

｢ありがとう…｣

それでも、俺は止まることが出来ないんだよ。

周りが進んでいくから俺も進まなきゃいけない。

レッスンも終わり、帰ろうと荷物をまとめていると扉をノックする音が。

扉が開くと、滝沢くんがそこには立っていた。

滝沢｢…阿部ちゃんちょっといい？｣

｢はい｣

きっと、Aちゃんのことなんだろうと思いながら部屋の外に出る。