14 ページ14
慎太郎くんが病室に来るようになってから、色んな話を沢山聞くことが増えた。
メンバーの話とか仕事の話とか周りの人達の話。
何もすることのない私からしたら、それがすごく楽しくて楽しみになっているが、たまに話を聞いてると寂しく感じる。
『ねぇ慎太郎くん』
森本「ん?どうした」
『…やっぱりなんでもない。』
森本「なんだよ」
『…なんか、慎太郎くんと話してて楽しいんだ。でも、なんか寂しく感じるのってなんでだろう…なんか胸がスースーしてるんだよね…ぽっかり穴が空いてるの』
慎太郎くんを見ると少し困ったような顔をしていた。
私自身の事なんだから聞いても分かるわけないのに。
『ごめんね。困らせて…私にしか分からないよね自分のことなんだから』
記憶をなくして、何もかも分からないはずなのに胸にポッカリ穴が空いた感覚。
これだけは不思議とずっと残ってる。
なんとなく目を覚ました時から。
森本「…Aにはそばに居るべき人がいるんだよ」
『…どういうこと?』
森本「今はいないけど、ずっとAのそばにいてくれた人がいるんだ」
『…ジャニーさん?』
森本「ジャニーさんもそうかもしれないけど、きっとAにとってはもっと大切な人…絶対にそばにいなきゃいけない人がいる」
『だれ?』
私が聞いても教えてくれない。
638人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぽぽ | 作成日時:2021年10月28日 12時