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『…そうなんだ』
森本「うん。みんなAに会いたがってた」
『私に?』
森本「そうAに。まだまだ、Aに会いたがってる奴たくさんいるよ」
『…迷惑じゃないの?女の私がいて』
私の言葉を聞くなり、笑顔だった顔が少し強ばる。
森本「誰もそんなこと思ってねえよ」
『…そう』
慎太郎くんは優しいから、そんな事ないって言ってくれてるかもしれないけど、本当はメンバーの誰かは私がいて邪魔なんじゃないかとか色々考えてしまう。
だって、ずっとそう思われてきてたから。
慎太郎くんは会う度に、気さくに話しかけてくれてたのは覚えてる。
森本「今日何すんの?」
森本「へぇ、すげぇじゃん」
森本「1人で残るんだってな。すげえなお前」
そんな会話が頭の中に浮かぶ。
だから、今も普通に話が出来てるんだろうな。
でも、それ以外の人とは少し抵抗がある。
森本「まぁ、別に焦ることないからさ。俺あんまりいいこと言えないけど」
『うん』
森本「また来るから」
『ありがとう』
ポンっと頭の上に乗った慎太郎くんの手。
一瞬ドキッとしたけど何故か違和感を感じる。
なんだろうこの違和感。
森本「じゃあな」
『またね』
手を振り慎太郎くんを見送り1人になった病室。
そっと胸に手を当てると、なんだかぽっかり穴が空いているような気がするけど、その理由なんてわからなかった。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2021年10月28日 12時