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unexpected *112 ページ26

何か、が、湧き上がった。


床に縫い付けられていた体に、何かが、注がれた。


まずは腕だった。


足やらなんやらで踏みつけられていた拳に、力を込めて、思い切り振り上げた。


ーー押さえつけていた足が、吹き飛んだ。


バランスを崩した研究者たちが、転んで尻餅を付く。


それに驚いて他の研究者たちも、私を押さえつける力を緩めた。


そこを見逃さずに、すばやく立ち上がった。


さっき、私の両親をモルモット呼ばわりした男目掛けて、拳を振り抜いた。


ぐしゃり、と嫌な感触が伝って、奴の顔面の骨が折れたことを告げた。


尻餅をついていた研究者の鳩尾に蹴りを入れる。


彼らはみんな吹き飛んだ。


鉈を持っていた男と同様、壁や棚にぶち当たって呻き声を上げる。


転がっていた警棒を持って殴りかかってきた研究者を、返り討ちにした。


顎に一発入れたら、泡を吹いて動かなくなった。


気が付けば、部屋には私と、チサしか、まともに息をしているものはいなかった。


あ「…チサ」


チ「お姉ちゃん…!」


手術台の上で泣いていたチサは私に駆け寄って抱きついてきた。


思い切り抱きしめた。


チサの流血は止まっていない。


きっと、「用済み」として、処分されるところだったんだろう。


そんなこと、絶対にさせない。


ーーなんて。


研究者たちを殺した訳じゃないのに、何を悠長にしていたのか。


チ「お姉ちゃん後ろっ!!」


チサが悲鳴を上げた。


私が後ろを振り返る前に、背中に激痛が走った。


さっきの警棒で、思いっっっ切り、打ち付けられたような痛み。


呼吸がしばらく止まった。


ちくしょう、と後ろを振り返って、ーーそして。


目を疑った。


ーー男が手にしていたのは、鉈だった。


あ「…え?」

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柚音(プロフ) - サンゴさん» お返事遅くなってすみません!ありがとうございます!ゆっくりとですが完結まで書き終えられるように頑張ります!コメントありがとうございました!! (2019年1月20日 3時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 続きめっちゃ気になりますっ!! (2019年1月17日 22時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
サンゴ - 話が深くて読んでいて面白いです! (2018年11月19日 18時) (レス) id: f7865afa83 (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - 赤間利衣さん» あけましておめでとうございます!閲覧頂きありがとうございます!更新頑張ります! (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)
柚音(プロフ) - ちさきさん» あけましておめでとうございます!コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2018年1月2日 1時) (レス) id: ba4520d13c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚音 | 作成日時:2014年5月20日 19時

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