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特別編 ページ18

《君は、ゼロの彼女?》

『かっ!………のじょ、……では、ない、です…』

《ふーん…》


なぜか諸伏さんは意味深な笑みを浮かべる。


《けどゼロ、ギリギリ攻めたなぁ……いや、アウトか?》

『なんの話ですか』

《歳の話》

『あー』


そう。

降谷さんは見た目は若いけども、歴としたアラサーである。

私とは一回りも年齢に差があるのだ。

しかも私は女子高生。

彼は警察官。


ややアウト。




《見た目があれだから許されてるとこある》

『まぁ……けど、お互い同意の上ですから……』

《だろうね》


諸伏さんは目をふせ、ゆっくりと瞼を挙げた。


《幼馴染だからわかるよ。アイツは自分が不利になることは決してしない。仕事だったらしゃーないけど、私生活ではそんなことはしない、頭のいいやつだよ》

『……と、いうと』

《君を深く信頼してる、ということだよ》


目を細め、まるで尊いものを見るかのようにこちらを見る諸伏さん。


『……私、実は怒ってたりするんです』

《怒る?》



『諸伏さんに何があったのかは聞いていません。聞く気もありません。その上で、性格の悪いことを言わせて頂きます』

《うん》

『……なんで、



降谷さんを置いていってしまったんですか』


握った拳が震えた。


日本のために奔走する降谷さんの正義はどこまでもまっすぐで、歪まない。

けど、

そんな彼は、いつ壊れてしまってもおかしくないほど、脆い。



『降谷さん、いつも話していました、貴方のことを』



暗闇の中で、

僕に歩く道を照らしてくれた、

最高の幼馴染だと。



『貴方を失った降谷さんは、今、ずっと、真っ暗な道を一人で歩いてる……!けど、私は、その横に立つことも、ましてや、暗闇に足を踏み入れることさえ、あの人は許してくれない……!!』



それなのに、



『貴方は、置いていってしまった』


彼を、暗闇のなかに。






『出過ぎたことを言いました。すみません』

《………なにも間違っちゃいないよ、君は》


諸伏さんはクスクスと笑みを浮かべる。

そして、

慈しむように、こちらを見るのだ。




















え、終わりが見えない(困惑)。

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ユナ@前垢消えた(プロフ) - 最高すぎて一気読みしちゃったでし、、、、、更新待ってます!!!!!!! (6月25日 8時) (レス) @page26 id: 0fb864c8c1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴかそ - 初めまして!面白くて2日で一気読みしちゃいました!!私のスマホ終わりって表示されてますけど嘘ですよね!?続きが気になりすぎてハゲそうです、、、!いつか続き見れたら嬉しいなぁ〜、、、!! (2023年4月11日 16時) (レス) @page26 id: 515339af0b (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - 続きが気になります!体調を崩さずに! (2022年12月23日 0時) (レス) id: 8331d59edc (このIDを非表示/違反報告)
かるぴん(プロフ) - 続きが気になり過ぎます!!続きが更新される日を心待ちにしています!! (2022年7月16日 3時) (レス) @page26 id: e2b715c702 (このIDを非表示/違反報告)
アキ(プロフ) - ああああもう最高です。。。😭安室さんかっこいい。。。 (2022年4月30日 8時) (レス) @page26 id: 011262e667 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤギとポン酢 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2018年9月7日 17時

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