Tuesday1 ページ8
YMside
着信音で目が覚める。
表示されているのは幼なじみの名前。
______
あの時も、もう1人の幼なじみの裕翔と大きなケンカをしたとかで俺の所で泣きに来ていた。
『好きだよ。涼介』
『…またそんな冗談言って。こんなとこ見られたら裕翔に誤解される』
戸惑う俺をみて笑みを浮かべた知念は顔を近づけてきて、唇を重ねる。
『裕翔とは別れてもいいよ。
ねえ、涼介。私のこと好きでしょ？？』
______
付き合う前も付き合ってからも別れたあとも知念の態度は変わらない。
何かある度連絡してきて思い通りにならない裕翔の代わりに俺を掌の上で転がして、発散してる気がする。
1度切れた電話がまた鳴るから今度は出る。
『涼介、会いたい』
これはきっとまた裕翔とケンカでもしたかな。
「行けない。昨夜はフリーだったけど今日からはもうダメ。2人じゃ会えない」
『1週間でどうせ別れるのに』
もう未練がある訳ではないと自分では思ってるけど、元カノと2人で会うことは今の恋人に不快な思いをさせることであると認識はある。
いつも確かに1週間で終わってしまうが、長く一緒にいられたらいいなと付き合ってる時は思っているから。
それを知っていながらもこの発言に少しだけ苛立ちを覚える。
「切るよ」
『ねぇ、今度はどんな子？年は？？』
「…2個上の先輩」
『ふーーん。可愛い？』
合唱部でピアノを弾いていた伊野尾ちゃんを思い出す。
「可愛いっていうか……綺麗かな。」
『私より？その子が好き？』
「そういうの比べるものじゃないと思うけど。」
『涼介のことそういうとこ好きだよ。じゃあ、週末にまた遊ぼうね。』
「その前に、また裕翔とケンカしたんでしょ。仲直りしたら？？」
『そういうとこはきらーい。またね。』
切れた電話にため息が出る。
好きとか嫌いとかそんなに簡単に言うなよ。
俺は知念のその言葉にすぐ振り回される。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 187人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぽんた(プロフ) - ひとみさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)好きと言っていただけて嬉しいです！亀更新ですが頑張っていきます！！！ (2021年9月11日 14時) (
レス) id: 26174ade27 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品めちゃ好きです!! いつも更新楽しみにしてます!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽんた | 作成日時：2021年3月7日 9時
