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YMside
『 デートしよ 』
と言われて電車を降りたはずなのに何故か来たのはラーメン屋。
何だか急にラーメンの気分だわと伊野尾ちゃんが言うのでそのまま腕を引かれて目に止まったラーメン屋に入ってきた。
ラーメンを待ってる間も俺は伊野尾ちゃんにちゃんと話さなきゃと思うが、なかなか言い出せず伊野尾ちゃんの話にも上手く相づちを返せず上の空になってしまっていた。
「……ラーメンやだった？」
「えっ？」
「お前さっきからずっと黙ってるし。」
唇がとんがってる……なんだか、可愛い。
「俺さ嫌なんだよそういう、ホントは不満あるのに隠してこっちに合わされるのって。」
じとーっと睨まれてさすがに弁解しなければと慌てる。
「そんなつもりじゃない！」
伊野尾ちゃんとデートに出掛けられることに不満なんてない。
別れを切り出せなくて悩んでる……ってなんだか最低なやつだな俺。
「ただ、ちょっと困ったことが……」
どうして切り出せないんだろう。
好きになってしまう前に言わなければと思うのに。
煮え切らない態度の俺に対して伊野尾ちゃんはそれ以上追求してこないでくれた。
「ふーん。気が乗らないなら今日はもう帰ろ。」
「人に合わすの嫌なんじゃないの？」
「そーもー、大嫌い！」
嫌いだとか言いつつ伊野尾ちゃんは優しく笑って、
「でもさ、お互い楽しくないとさこういうの意味ないからさ。」
その言葉になんだか別れなきゃ……とか思ってたが、まぁいっかと言う気分になった。
ちょうどラーメンが出てきたので2人でいただきますと手を合わせ食べ始める。
「シューズ新しいの見に行きたい。」
ちょうど食べ終わるタイミングで伊野尾ちゃんに言ってみる。
「ふぁ？くつ？」
「うん」
ちょっとびっくりした様子の伊野尾ちゃんだったが、嬉しそうに俺の話に乗ってくれた。
部活後だからゆっくりとデートとはいかないが伊野尾ちゃんと過ごすのは楽しい。
くるくると変わる感情と表情はとても豊かで不思議と目が離せなくなる。
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ぽんた(プロフ) - ひとみさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)好きと言っていただけて嬉しいです！亀更新ですが頑張っていきます！！！ (2021年9月11日 14時) (
レス) id: 26174ade27 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品めちゃ好きです!! いつも更新楽しみにしてます!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんた | 作成日時：2021年3月7日 9時
