233話 ページ41
ふわり
ふわり
スイカは、Aの腕の中でゆっくりと歩く振動と、Aの香りを感じていた。
…A、ふんわり甘い匂いがするんだよ。
暖かいんだよ。
Aが、笑っててくれて、スイカは嬉しいんだよ…
…また、遊んで…くれる……かな……
すっとAの腕に重みが伝わる。
スイカは、いつの間にか寝ていた。
Aはそんなスイカを抱き直すと、慎重に階段を下りていった。
「…ごめん、ちょっと出てくる。」
ペルセウス号で宴が行われている傍ら、千空を初めとした五智将は機関室の中にいた。
そこでは、通信装置の復旧が行われていた。
ルリと話をするためである。
ようやく繋がり、ルリからの話を聞こうとしたその時、それはきた。
強力な電波だ。
千空達が作った電話の電波を軽く凌駕し、我が物顔で通信に乗り込んできた。
伝えたメッセージは、一つ。
「12800000m 1second」
地球全体を再び魔の光で覆うとする。一つの言葉だった。
驚くべき事に、その言葉は千空の声で発せられた。
機関室では、その事についての考察が行われている。
そんな中出た、羽京の言葉だった。
ふわっ
Aは寝室に行き、すっかり寝てしまったスイカを布団へ下ろした感触で起こさないよう、そっとおろした。
ふふっ。
スイカちゃん、寝ちゃった。
よっぽど眠かったんだな…。もう、遅いもんね。
可愛い…。
Aは2.3度スイカの頭を撫でると、そっと、その場を後にした。
ぱたん
Aは再び甲板へ出ようと、ドアを閉めた。
振り向くと、階段下に見慣れた人物が立ってるのに気づく。
「羽京さん…？」
夜の船内は、暗い。
辛うじて月の光が届く階段から離れると、そこはうっすらと前が見える位の暗さになっていた。
Aはその中でも優しく浮かび上がる梔色を目に留めたのである。
梔色は無言で、近づいてきた。
あれ？羽京さん、だよね…。
何で、何も言わないの…？
Aは戸惑っていた。
羽京は何をしていても、Aが話しかけたら必ず返事をしていた。
それが、無いのだ。
間違いなく、声は届いていた。
なのに、返事はなかった。
バンッ!!
乾いた音が響く。
この一瞬で何があったのか理解する前に、気がついた時には、Aの背は壁に着いていた。
顔の横には、二本の腕がある。
羽京は拳を強く握りこみ、肘を壁に着けた状態でAを閉じ込めていた。
それは、日々弓を引き柔らかな筋肉が着いた、逞しい腕だった。
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Jane Doe(プロフ) - メウさん！そう！作画めっちゃ良いですよね！3期が楽しみすぎる！こちらこそ！お読み頂き、ありがとうございます(^^) (2023年3月31日 8時) (
レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 激しく同意です。Dr.STONEのアニメって作画もいいし、めっちゃいいですよね。あと、更新ありがとうございます!! (2023年3月31日 7時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - 呟きです。2期OPのゲン、めっちゃ良いですよね。 (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - 神夜さん！読んでいただけているのが嬉しいです！分かりますー。私ももっとドクターストーンの小説読み漁りたい…！ぜひ最後までお付き合い下さい！ (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - たくあんさん！コメントありがとうございます！神とは！嬉しいですね。その言葉をかけてくれるたくあんさんのが神ですよ！ (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月24日 0時
