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「でね、今夜の為に購入した下着が、背中の紐の部分に蝶をモチーフにしたレースが入っているの」
「A、蝶なんて好きだったかしら？」
「エマは蝶々さん好きなの〜」
「そう、フィオナの言う通り、虫全般は好きじゃない。むしろ苦手…でも、『夜に舞う蝶』なんていう響きって素敵じゃない？しかもベッドの上で…ぐふふ」
「結局取り外されるなら、意味はないのでは？」
「ふふん…ヘレナさんや、それが違うんだなぁ〜」
「そうね、いずれ取り払われるものであっても、自分の為にそこまでこだわってくれたという想いが、よりスパイスになるのよ」
「さすがマルガリータ、解ってくれると思っていたわ」
「A、まだ試作段階なんだけど、良かったらこの香水を今夜使ってみて。あと、感想もお願いね」
「ウィラ〜、ありがとう！後でイライにも聞いてみるね！」
「どうして君は毎回僕の目の前でそういう会話をするかな…」
館に無事辿り着いた二人は、仲良く手を繋ぎながら帰って来た為に、その現場を女性陣達に見られてしまい、根掘り葉掘りの質問攻めにあっていた。
ところが、どういう会話の流れで先程の会話に発展したのか、イライはまた頭を悩ませる事になったのだ。
「A、程々にしてくれないだろうか…」
「はーい。ごめんね？イライ」
ちょうど夕食の時間ということもあり、食事が出てくる間の会話だったので、今回はほぼ全員が揃っている席。
そんな場所で包み隠さず喋っているAをイライは咎めた。
しかし、言われた本人は何故か嬉しそうにそれを承諾し会話を終わらせ、ようやく出てきた料理に集中して食べてくれたようだ。
「毎回こんなんじゃ、僕の身が危ないというのを忘れないでくれよ…？」
そう最後に付け足して、イライも食事に集中する。
集中していないと、向かい側に座って唇の片端だけを上げてこちらを見ている男が視界に入っているので、何を言うにも気が気ではないからだ。
一方Aは、イライに注意を受けるも、今度は落ち込む様子はなかった。
以前なら言葉の中にどこかトゲを含んでいたが、今はすっかりそのトゲも抜け落ち、同じような言葉を掛けられても端々に優しさが見受けられている。
ここに帰って来るまでの森の中での出来事が彼をそう変えたのだろう。
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虚無僧(こむそう)(プロフ) - HIROさん» ご感想ありがとうございます！飛される時のイライ君の声が好きです。コメント本当にありがとうございました！やる気パワーが満ちてきます＼(^o^)／ (2019年6月23日 3時) (
レス) id: bf4e788763 (このIDを非表示/違反報告)
HIRO(プロフ) - すごい好きでした……！美智子さんが怒ってくれてイライくん飛ばすとことか最高です(_.ω.)_:∵ｸﾞﾊｯ!! (2019年6月22日 20時) (レス) id: 1744d7d8f6 (このIDを非表示/違反報告)
虚無僧(こむそう)(プロフ) - はるさめさん» 御感想ありがとうございます。久々の更新になりましたが、こうしてコメントをいただけると、書いて良かったと報われます( ；∀；)ありがとうございました！ (2019年6月11日 15時) (レス) id: bf4e788763 (このIDを非表示/違反報告)
はるさめ(プロフ) - 最高でした...！最初はどうのなるのかと思ったんですがラストのイライくんめちゃめちゃカッコよかったです...。ページを進めるのが楽しみでスラスラと読めました。とても好きです。 (2019年6月11日 1時) (レス) id: 8a587298f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虚無僧(こむそう) | 作成日時：2019年6月11日 1時
