戻ってきた瞬間 ページ35
「おはようございます」
バックルームに入ると
私と同じ早番の人と、休憩中の人が何人かいて
その中に私服姿のアイツもいた
「竹内さん、おはようございます」
「おぅ、おはよう」
「おはよーA」
私に気付き、すぐに挨拶を返してくれる皆
だけどその表情から
既に噂を耳にしているとわかった
皆への報告は、早番の引き継ぎが終わった際
時間を貰おうと思っていたので
今日の予定をメモする為ソファに座ろうとしたら
「皆さん、ちょっといいですか」
アイツが急に立ち上がった
え？なに...？
そのまま戸惑う私の隣に満面の笑みで立つ
もしかして...
「皆さんにご報告したい事があります」
やっぱり...
「皆さんもしかしたらもう既にご存知かもしれないですが、僕と竹内さんはこの通り結婚しています」
アイツが私の手を掴み
まるで芸能人の結婚記者会見のように
その手と自分の左手を並べて結婚指輪を見せた
突然のアイツの行動に
皆言葉が出ない様子(当然だろ！)
もう私は恥ずかしくて恥ずかしくて
顔を上げる事さえできなかった
そんな私達を他所に
ゆっくり手を元に戻したアイツは更に話を続けた
「僕がモデルをしていた関係で皆さんに内緒にしていたのですが...
色々あって、今日ついに皆さんにご報告できる事になりました。今後も夫婦共々よろしくお願いします(笑)」
言い終わると私の手を握り締め
皆に深々とお辞儀
え？あっ...私も！？
慌てて私もお辞儀をした
てゆーか恥ずかしすぎる！///
顔を上げると
依然として呆気にとられている様子の皆(だから当然だろ！)
にも拘わらず
アイツは一人満足そうに笑っていた
...まぁでも、言ってる事は間違ってないし
アイツも満足そうだから、いっか
・・・と思ったのも束の間
私の視線に気付いたアイツは優しく微笑んで
繋いでいる手に
ちゅっ...
あろうことかキスをした
「「「「！！！！」」」」
信じられない行動をとるアイツに
私を含めそこにいる全員が固まった
そんな皆にお構いなしに
「報告は以上です、ありがとうございました(笑)」
アイツはにっこりと微笑んだ
アイツのゴーイング・マイウェイが
戻ってきた瞬間だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 481人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ami
| 作成日時：2013年7月19日 13時
