深愛37 ページ37
「Aちゃん！こっちこっち」
思いがけず先生に送って貰って
雨の日曜、手を上げて私を呼ぶ
妹尾さんの元へと駆け寄った
「お待たせ！」
「ううん、私も今来たとこ」
そう言って笑う彼女は、新しい職場の先輩
とはいえ同い年で同じ歯科助手という事もあり
何かと私の事を気に掛けてくれる優しい同僚
プライベートでは敬語も禁止ねって
その方が気が楽だからと言って
そんな彼女と今日は
先日話題に上がったかき氷屋さんに行く
「送って貰ったの？」
待ち合わせした切符売場の前
傘を閉じた私の後を興味深げに覗き込む
「うん」
「へぇ...彼氏？じゃないよね」
「...違うよ」
お互い、彼氏がいない事は報告済みだった
「家が隣で...
たまたま送って貰ったの」
「ふぅ〜ん」
私の返事に、どこか釈然としない様子で
尚も妹尾さんは後を覗き込む
先生と付き合っていた事は
流石に話していない
自分の中で、未だ消化できない出来事を
上手く説明できる自信もないし
そもそもおこがましい気がして
「あ！ちょっと待ってあの顔」
すると突然、妹尾さんが声を上げた
「もしかして、シム先生？」
ズバリ言い当てられて、ドキッとした
「う、うん...」
それを何とか誤魔化し頷いた
「やっぱり！そっかAちゃん
前の職場は先生のとこだったもんね」
「うん」
職歴については話してあった
「同じ職場でも羨ましいのに
家が隣同士とはね」
その際聞かされた先生の人気ぶりは
想像以上だった
「シム先生、ずば抜けてカッコいいし
何より大人な雰囲気がいいよね〜って
写真でしか見た事ないけど」
私と付き合っていたのは
夢ではないかと思える程
「合コンでも
かなりの人気だったみたいよ」
「合コン...？」
それは初耳
「うん、お姉ちゃんが言ってた」
妹尾さんのお姉さんは歯科衛生士
と言うことは
内輪の合コンかな、歯科医師との
加藤さんからも聞いた事がある
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 965人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神鹿(プロフ) - 見つけられました！ありがとうございます！ (2021年9月2日 23時) (
レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - 神鹿さん» 神鹿さん、私の作品ページから飛べませんか？出来ないようであれば神鹿さんの設定R18作品を読めるように変える必要があります。 (2021年9月2日 8時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
神鹿(プロフ) - スミマセンが 別部屋へは どうやったら読みに行けますか？ (2021年9月1日 22時) (レス) id: 874191ca7a (このIDを非表示/違反報告)
ami(プロフ) - はるさん» はるさん、嬉しいお言葉のオンパレード！感激です。長らく放置していて気がかりだったお話を完結できて、私もほっとしています。一緒に楽しんで下さり、こちらこそありがとうございました。 (2021年9月1日 0時) (レス) id: d1c1872a15 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 最後まで、ドキドキしながら読ませて頂きました。ありがとうございました。amiさんの言葉使いが大好きでした。終わり方も、ほっとする？爽やかな？心が明るくなる様なエンディングで、何度も読み返したい作品です。本当にありがとうございました。 (2021年8月30日 10時) (レス) id: 533b71ddc2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ami
| 作成日時：2017年9月18日 12時
