墓穴を掘ったお陰で ページ4
「いいですか、Aさん！」
「な、なに？」
てゆーか座ったら？
皆見てるけど...
「そもそも食事と性には密接な関係があるんですよ！」
せっ、性って...///
なんなのいきなり...
でも...そうなの？
「人は性的な快感を得ると、脳内に"シータ波"と呼ばれる脳波が出るんです」
ふんふん...
「それが何か物を食べた時にも、同じ様に出ると言われてるんです」
へぇ...そうなんだぁ
「だから人の脳は食事中、セ ックスをしているのと同じ状態にあるんです！！」
「ちょっ...！チャンミンッ！！///」
こんな所で「性」だけならまだしも
「セ ックス」なんて大きな声で叫ばないでよ！
アサヒさんもビックリしてるでしょっ！
グイッ！
私は慌ててアイツの手を引いた
「だからゼーッタイ！！
一緒に食事なんかしちゃダメなんですぅッ！！」
再び椅子に腰を下ろしたアイツが
鼻息荒く言い切った
「でも、でもさ・・・」
ジロッ！
「なんですか？」
よっぽど嫌なのか
アイツが珍しく私を睨み付けた
これは...
こんな事言いたくないけど
こうでもしないと無理そうだな
「チャ、チャンミンだって
南川さんと一緒に食事してたよね...？」
「えっ...」
「その時やっぱり"シータ波"？は出てたの？」
「なっ...！出てるわけないじゃないですか！何言ってるんですか！！」
アイツが再び大声で叫んだ
「でも今、食事はセ...セ ックス///と一緒で、その特別な脳波が出てる状態だって言ったよね？」
「たっ、確かに言いましたけど！」
けど？
「そ、それはっ...」
それは？
「時と場合によります！まっ、毎回必ず出るって訳じゃありませんっ！あ、相手によります、相手に...！！」
嘘を言ってるからか
アイツが若干目を泳がせそう言った
よしよし、いい流れになってきた
「それなら私だって大丈夫(笑)」
「えっ...」
「そのベータ波だっけ？(シータ波です)」
「あの、Aさん...？」
「ま、なんでもいいや。
とにかくそのベータ波はチャンミンが相手じゃなきゃ出ないから(笑)」
「！！！」
こうして、アイツが墓穴を掘り
ぐうの音も出なくなったお陰で
私は無事、斉藤さんと食事をする事となった
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作者名：ami
| 作成日時：2015年6月27日 10時
