アイツの日記帳4 ページ25
こうして日記を通して
あの頃のアイツの気持ちを知ると
改めてわかるのは
私にとっては友達が一人増えただけという出来事が
アイツにとってはそうではなかった、という事
私を信じるのに
どれだけの勇気が必要だったのかと思うと
チャンミン....
アイツが堪らなく愛しくなった
そんな中ページを捲ると
書かれていたのは
アイツにお弁当を作ってあげた時の事
6月○日
今日はAさんが約束のお弁当を作ってきてくれた。僕の為に作ってきてくれたお弁当。
せっかくだからゆっくり味わいたかったのに、あまりに美味しくてあっという間に平らげてしまった。
確かにアイツは、苦労して作り上げたお弁当を
あっという間に平らげた
「この時のお弁当も、アイツにとってはただのお弁当ではなかった...のかな」
今考えてもかなり勿体ない事をしたと思うけど、こんなに美味しいお弁当を作れるなんて、将来Aさんはいいお嫁さんになると思う。
「プッ...(笑)」
勿体ないって、アイツらしい(笑)
しかしお嫁さんて...
まさかこの時から結婚を？
「...いや、それはないな」
これはあくまで
客観的な立場で書かれている気がする
その証拠に
次のページ
私とアイツが成り行きでキスした事を
アイツはこう記していた
僕は大馬鹿者だ。
なんでAさんにキスなんかしちゃったんだろう。いくら久しぶりにキスしたからといって、どうして止められなかったんだろう。
Aさんはせっかくできた友達なのに...
もしAさんに友達辞めるなんて言われたらどうしよう。
じゃあ、いつからアイツは
私を恋愛対象として見ていたんだろう
...気になる
アイツは一度城ヶ崎先生とヨリを戻しているし
コレといったきっかけは何かあったのかな？
・・・それにしても
「久しぶり、か...」
アイツのファーストキスはきっと城ヶ崎先生
どこで、どんな風にしたんだろう...
それにアイツのキスがあんなに上手いのも
いや、キスだけじゃないHだって
全ては城ヶ崎先生との過去があったから...
きっとこの日記帳に
その事も書いてあるんだろうけど
私と知り合う前の事
そんな勝手に
「読めないよなぁ...」
普段は意識していないアイツの過去に
改めて気付かされて
チクン...
少しだけ胸が痛んだ
「はぁ...続き読もっと」
パラ...
私は再び日記帳に目を通した
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作者名：ami
| 作成日時：2015年6月27日 10時
