やだ.../// ページ19
「・・・・」
この格好のどこに
男はロマンを感じるのだろうか...
湯気で曇った鏡を拭き
自分の姿をマジマジと確認する
アイツが渡してきた白シャツは
ボタンまで白い、ホントにシンプルなデザインで
アイツの服だから当然私にはブカブカ
丈は太ももが半分隠れるくらいの長さ
袖は長すぎて手が隠れちゃってる
「いくらなんでもこれは...」
折々と袖を軽く腕捲りした
「そうだ、髪も軽く乾かしてこ。
ちょっとお借りします...」
ブツブツと独り言を言いながら
引き出しから取り出したドライヤーで
軽く髪を乾かし
「はぁ...よし、行くか」
アイツの元へと向かった
アイツはどこにいるのかな
バスルームを出てとりあえずリビングへ向かう
...いた
リビングのソファに
こちらに背を向けて座っている
「あの...お待たせ」
なんて声を掛けていいのかわからず
とりあえずそう言った
ピクッ...
その言葉に、小さく身体を揺らしたアイツ
ゆっくりこっちに振り返り
クリッとした大きな瞳で私を見つめてきた
「・・・・」
その瞳があまりにじっと見つめてくるから
や、やだ...///
なんだかものすごく恥ずかしくなって
これ以上丈が伸びるわけでもないのに
太ももの前の裾をグイグイ下に引っ張った
やだ...///
何で何も言わないの？
モジモジと
明らかに恥ずかしがっているのに
依然としてアイツはソファに座ったまま
何も言わず、ただじっと私を見つめている
「あの...チャンミン？
もういいかな...？///」
流石にこれ以上は無理で
クルッ！とアイツに背を向けた時だった
「恥ずかしいからもう脱いで来・・・」
「ダメッ！！」
突然アイツが大声を上げた
「えっ...」
振り返ると
「脱ぐなんて絶対ダメです」
アイツがそう言いながら
ゆっくりこちらへやって来た
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作者名：ami
| 作成日時：2015年6月27日 10時
