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目からウロコ ページ5
アイツが南川さんとそんなやり取りをしていた頃
「竹内さん」
「はい...」
「さっきの説明は何ですか？
あれではお客様には伝わりませんよ」
私は相変わらず斉藤さんにしごかれていた
「...すみません」
「実際行った事はあるんですよね？」
あそこの観光名所に？
「いえ、ありません」
「・・・・」
ん？何？
斉藤さんがマジマジと私の顔を見てきた
「あの・・・」
「はぁ...まったく呆れた人ですね。
それでよくお客様に説明しようと思いますよね」
「・・・・」
お言葉ですが、斉藤さん
私は一昨日こちらに来たばかりなんですが
ロビーの片隅
呆れた顔の斉藤さんに心の中で反論する
「まだこっちに来たばかりなんだけど...
とか考えてるんじゃないでしょうね」
ギクリ...
ズバリ本音を言い当てられてしまった
「はぁ...」
再び斉藤さんの口から零れた
深〜いため息
「竹内さん」
「はい...」
「貴方、一流のホテルマンになりたくないんですか？」
一流のホテルマン...
「もちろんなりたいです！」
「じゃあ、もっと努力して下さい」
努力...どうやって？
「本気で一流のホテルマンになりたいなら、研修前に下見に来るくらいの姿勢がないとダメですよ？」
研修前に下見...
まさか、そこまでする必要があるなんて
正に目からウロコだった
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作者名：ami
| 作成日時：2015年3月28日 22時
