幸せのキスマーク ページ3
「ねぇ、シム君。
シム君てどんなHするの？」
昼休み
図書館で構文の使い方を説明している僕に
突然投げ掛けられた言葉
「えっ...」
H...？
今、Hって言った？
隣を見ると、とんでもない内容の質問なのに
いつもと変わらない顔をしている南川さん
...聞き間違いだった？
南川さんの顔をマジマジと見てしまった
そんな僕の疑問を察したのか
「だってそれ、キスマークでしょ？」
南川さんがシャツの隙間から覗く僕の胸元に
目をやった
キスマーク...
そっと確認すると
「ぁ...」
確かに昨夜
Aさんがつけたキスマークだった
「明日はバイトでしょ？」って渋るAさんに
しつこくお願いしてつけて貰ったもの
会えないならせめて
体に、Aさんを感じられる
「彼女の家に泊まったって言ってたし、そうだよね？」
「...///」
一時限目の講義は流石に間に合わなくて
服装も昨日と同じだったから
理由を聞かれた時
正直にAさんの家に泊まった事を話した
「赤くなって...やっぱり(笑)」
流石にこれは恥ずかしい...///
「じゃあ、今朝のメール邪魔しちゃったかな」
「いや...大丈夫///」
そう言えばAさんにも
レイのキスマークを見られた事があったっけ...
そんな事を考えながら襟を整え
さりげなく胸元を隠した
「大好きなんだね、ホントに彼女の事。
わざわざ新幹線に乗って会いに行くくらいだもんね」
「うん...///」
ホントに大好きすぎて困るくらい
今朝も駅のホームで
帰りたくないと我儘を言って
またAさんを困らせちゃったし
「そんなに愛されてるなんて幸せだね...彼女」
「えっ...」
南川さんの声が急にトーンダウンした気がした
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作者名：ami
| 作成日時：2015年3月28日 22時
