最近わかった事 ページ16
「おはよう、竹内さん」
「あ、おはようございます(笑)」
無理矢理切ったケータイを鞄にしまうと同時に
斉藤さんが下まで下りてきた
「なに？」
「え？」
「なんかクマがひどいけど昨夜寝れなかったの？」
挨拶を交わすと
すぐに痛いところをつかれてしまった
「いえ、そんな事はないですけど...」
「そ、残念」
残念？何が？
「寝れなかったなら色々期待できたのに」
え...期待？
「それってどーゆー意味ですか？」
「んー？例えば俺と出掛けるから寝れなかったのかなぁとか、色々」
俺と出掛けるから...
「・・・・」
斉藤の言葉の意味を理解するのに数秒かかり
理解した時には
ボンッ！///
顔が赤くなってしまった
「クスッ...赤くなってる(笑)
ホントに顔にでるよね、君は。一緒にいると飽きないよ(笑)」
いやいや、クスッ(笑)じゃなくて
どうしてこの人は
こうも仕事とプライベートの差が激しすぎるのか
最近わかった事
斉藤さんは私服になった途端
平気でこっちが照れる言葉を言ってくる
制服を着ている時は
耳まで赤くして照れる事の方が多いのに
ある意味アイツと一緒で
かなりギャップの激しい人だ
「じゃあ、俺の車こっちだから」
「ちょっと待って下さい」
駐車場車へと向かう斉藤さんに断りを入れ
鞄からケータイを取り出した
さっきからずっとブーブーうるさいケータイ
確認すると
やっぱりアイツだ...
仕方なく留守電に繋がるよう設定し直した
「大丈夫？何かあった？」
「いえ、大丈夫です」
「そ...」
留守電に繋がったら繋がったで
後から確認するのが恐ろしいけど
ブーブー鳴りっぱなしよりはマシだと思った
でも、そう考えたのは甘かったようで
その後、アイツは事ある事に
私にメールを送りつけてきた
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作者名：ami
| 作成日時：2015年3月28日 22時
