よっぽど ページ4
「ストーカー？」
ジロッ！
ベッドに座る俺を
チャンミンの鋭い目が睨みつける
・・・かと思いきや
「僕はストーカーじゃありません〜。
Aさんの恋人ですぅ！」
今度は思いきり口を尖らせた
そんなムキにならなくても
「はいはい、そうでした」
「...もしかして隼人」
「なんだよ？」
「自分が初めての彼氏だからって
僕よりAさんの事を理解してるとか思ってる？」
「思うわけないだろ」
「あ〜、なんか悔しくなってきた！」
...って、聞いてないし
「お前、Aさんのファーストキスを奪ってるんだよね」
は？今さら？
あの時、自分の事のように喜んでくれたのは
どこの誰だっけ？
しかも奪うって
「付き合ってたんだから当たり前だろ」
「は？？当たり前だって！？」
目をこれでもかっていうくらい見開き
信じられないと言った顔
「なんだよ
お前だって彼女とやる事やってたくせに」
しかも中学生のくせに最後まで
「当たり前なわけないでしょ！」
...って、また聞いてないし
「相手はAさんだよ？」
相手がちぃだから何だ
意味がわからない
しかし、コイツがこんな風になるなんて
よっぽどちぃの事が好きなんだな
レイさんと付き合ってた時は
こんなんじゃなかった
もちろん本気だっただろうけど
少なくとも
「僕の知らないAさんが増えていく」
なんて落ち込む事はなかった
こりゃ、キス以上もしたなんて言えないな
バレたら何をされるか...
「あーっ！！」
ビクッ！！
そんな事を考えていたら
チャンミンが突然叫び声を上げた
「何だよ？ビックリさせんなよ」
俺の言葉を無視して
クシャクシャッ！と頭をかいたチャンミン
「はぁ...」
深いため息をつき
再び項垂れたと思ったら
「...キスだけだよね？」
呟くようにそう言った
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作者名：ami
| 作成日時：2014年3月21日 0時
