新婚旅行12 ページ12
「ねぇチャンミン
ハワイの海はなんでこんなにキレイなんだろうね...」
「ホントですね...」
ワイキキのビーチに立ち
その綺麗さに改めて感動した
白い砂浜に青く澄んだ海
ビーチから見えるダイアモンドヘッドが
自分が今ハワイにいる事を
更に強く実感させてくれる
「はぁ...感動」
ひとしきり感動を噛み締めた後
早速水着になって
「チャンミン、いこ！」
海へ駆け出そうとしたら
「ちょっと待って下さい」
アイツに呼び止められた
「どうしたの、チャンミン？」
「Aさん、自分の格好をよく見て下さい」
「えっ？格好？」
私の格好は...
もちろん水着
昨日アイツに選んで貰った
サーモンピンクのシンプルなビキニ
だけど
それがどうかしたの？
・・・ハッ！！
もしかして...イヤな予感
「Aさんは水着ですよね」
「そう...だね」
「だから...」
だから...？
「こうする必要があります」
「えっ！？」
お決まりのセリフを待ち構えていた私を
アイツは素早く横抱きにすると
海へと走り出した
「ちょっとチャンミン！
恥ずかしいから下ろしてよっ！」
バシャバシャバシャ...！
私の言葉を無視して海に入り
ある程度の深さまできたアイツは
ようやく私を下ろしてくれた
「ふぅ〜、ここまで来れば大丈夫ですね」
大丈夫？
それってもしかして
「ねぇチャンミン
今のって私の水着を隠す為にやったの？」
「そうですよ？Aさんの水着姿を見ていいのは僕だけですから」
当然の事のようにそう言い切るアイツが
可笑しくて
でもそんなアイツの気持ちが可愛いくて
「そうだね、チャンミン(笑)」
それを聞いてアイツは満足そうに笑った
「はい、Aさん」
それから持っていた浮き輪に
私を頭から潜らせたアイツは
浮き輪ごと私を後ろから抱き締めるようにして
透き通った青い海をスイスイ泳ぎ始めた
時折プカプカと波に漂いながら
私の頬や肩や首筋に
ちゅっ、ちゅっ...
愛しそうにキスを落とすアイツ
太陽の光を反射して
キラキラ光る海がキレイで
どこまでも続く
真っ青な空がキレイで
私と一緒に
幸せそうに笑うアイツが愛しくて
「ねぇチャンミン見て(笑)」
「あっ...僕も(笑)」
指先がしわしわになっても
海から上がる事ができなかった
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作者名：ami
| 作成日時：2013年9月10日 11時
