幸せのネイル(番外編1) ページ48
結婚式を明後日に控えたその日
ネイルサロンへ行っているAさんと
仕事の帰りに待ち合わせをした
美味しいと評判の店に
二人で一緒に食事に行く予定
今日は一日楽しみすぎて
仕事中も落ち着かなかった
約束の時間より少し早く駅に着き
Aさんが来るのを
改札が見える場所に立って待っていると
「あのぉ〜すみません...お一人ですか？」
「よかったら私達と飲みに行きませんか？」
二人組の女の子に声を掛けられた
僕を下から見上げる彼女達
顔は正直言って可愛かった
服装はふわっとしたワンピース
女の子らしい感じで好印象
多分男なら嫌いなヤツはいないはず
だけど僕は何にも感じなかった
やっぱり僕はAさんが好きすぎて
男としてもおかしくなったんだ
そんな自分が可笑しいんだけど
嫌いじゃなくて
「クスッ(笑)」
小さく笑った
その時、改札の向こう
人混みの中にAさんの姿が見えた
「あっ、ちょっと・・・」
呼び止める彼女達を無視して
僕はAさんの元へと駆け出した
「Aさん！(笑)」
僕に気付いたAさんが
にっこり笑ってこっちへやって来た
「ごめんね、チャンミン待った？」
僕を見上げるAさん
今日の服装は
シンプルなカットソーにジーンズ
今すぐキスしたい程、可愛い
「ねぇねぇチャンミン見て！」
僕に自慢気に見せてきた爪には
綺麗に施されたネイル
だけどさっきの彼女達のネイルに比べて
大分控えめ
それでもAさんが手を動かす度に
空を舞うネイルが
色っぽくて堪らない...
もうさっきから
馬鹿みたいにドキドキしっぱなしだ
そんな自分が可笑しくて
だけど嫌いじゃなくて、僕はやっぱり
「クスッ(笑)」
小さく笑った
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作者名：ami
| 作成日時：2013年8月7日 12時
