【魔d！】ヘルプミー・デビル！

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「会長は…？！麗しの君はどこに？！」
「えっと生徒会って…意外と予算カツカツなんですね…」
『あれ、2人ともまだ生徒会だと思ってるの？』
「「えっ？」」

ピタリと動きを止め、私の顔と団長と思わしき男を交互に見る2人。

「その通り、ここは私が団長を務める…」

団長がすっと手を伸ばし、私達の背後にある扉…の上にある日本っぽさ抜群の看板を指差した。

「…我々師団だ」
「われ…え？」「なにそれ…」

本当に気づいていなかったらしい。どう見ても生徒会に見えないのに…

「我々師団とは！混沌と破壊をもってこの学園を統治し！ひいては魔界全土を手中に収めるための工作活動を行う…革命集団である！！」

絶ッッッッ対人間の私が1番入っちゃいけないような師団だった！！いっちゃえば魔界征服目論んでるってことでしょ？1番関わっちゃいけないやつやーーん！えらいこっちゃ！

「あの…俺ちょっと用事が…」
「ミノリちゃん待たせてるんで…」
『わ、私も特待生に用事が…』
「シャオロン君、A君！」

逃げようと背を向けたが、勢いよく肩を掴まれた。体に重みがきて、動けない…！

「先程のシャオロン君が見せた闘争心…A君の危機察知能力、実に素晴らしかった！君達と私が組めば必ずやこの学園を制する事が出来るだろう！」

「まあせっかくだからウツ君も」と付け加え、大先生の肩も引き寄せられてしまった。
肩がミシミシいってるけどいつか骨折れちゃうんじゃないですかね？死にますよ？

「申し遅れた…私は我々師団、団長のグルッペン・フューラーだ。これからの学園生活…一緒に和気あいあいと殺伐しようじゃないか」
『ﾋｯ？！』

ゆっくりと振り向くと団長…グルッペンの邪悪な笑みで私達を見つめていた。

「さあ！同士よ！共に戦おう！この悪魔学校の…いや…」

なんで私は、こんな目に？！こんな厄介な師団に？！
シャオロンに出会ったから？大先生に出会ったから？そんなのはわからない。

ただひとつ、言いたいことはーーーー


ーー人間界に戻してぇーーーー！！

誰でもいいから！！神様仏様、悪魔様ーーーーッ！！！


泣きじゃくるシャオロンに絶望の顔を浮かべるA、ほろりと涙を流しながら諦めたウツ。そして根本的な原因であるグルッペンが3人の肩を楽しそうに抱いた。

「魔界の主役は我々だ！！」

Aの願いは虚しくもグルッペンの高笑いにかき消され、空には3人の悲鳴だけが広がっていったのだった…

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