生憎 ページ11
丸山side
今日は出版社の方と会議。
ちょっと家から離れてて、電車で行かなあかん。
いつもなら、誰かが送ってくれたりするんやけど
今日は生憎みんな外に出てる。
マル1人で行けるか?ってゆうちんに聞かれて
うん、て答えたけど正直足の調子は悪い。
行きはなんとか行けたけど、会議中も足に
違和感を感じ始めて、だんだん痛くなってきた。
もうこの足とも長い付き合いやから分かる。
これはあんまよくない状態や。
(丸山さん、家まで送りましょうか?)
「あ、いやいや、大丈夫!」
(でも、足痛そうに…)
「忙しいのにそんなんさせらへんし、
これくらい大丈夫!」
僕の担当の後輩くんが気を遣ってくれたけど
実際僕の何倍も忙しいしそんなんに時間割いてる場合
じゃないやろし、丁寧にお断りして外に出た。
杖を使ってゆっくり、ベンチを見つける度に座って
休憩して、いつもの倍近く時間をかけて駅に向かっていた。
でも、駅まであとちょっと、っていうところで
もう椅子から立ち上がれへんくなってしまった。
この後なんも用事ないし、落ち着くまで座ってよう、
そう思って座ってると1月の割にはあったかい気温と
優しい日差しが相まって、ウトウトとし始めて
いつの間にか座りながら眠ってしまっていた。
.
『…、……る!まる!』
「ん……」
『まる!なにしてんだよこんなとこで!』
「…あれ、翔くん?」
櫻「そうだよ、まる?いつからここにいる?」
「え…、と、」
誰かに揺さぶられて、目を覚ますと
ゆうちんと同じ病院に働いてる翔くん。
なんでこんなとこおるんやろか。
あたりを見回すともう日も落ちて真っ暗になっていた。
櫻「杖は?」
「つえ…、あれ?」
櫻「持ってたの?」
「えっと…うん、杖ついて…ゆっくり、」
櫻「誰かに取られたのかな…カバンの中は?
何も取られてない?」
持っていたはずの杖は手元になくて、
抱き抱えるようにして持っていたリュックの中身は何も
取られていなかった。
櫻「いつから?いつからここにいたの?」
「えっと…会議が終わってからやから…14時くらい?」
櫻「もう18時だよ?!なにしてんだよ!」
「ぅ…っ、ごめんなさい……」
櫻「……ごめん、言いすぎた。とりあえずヨコに連絡するね」
いつもは優しい翔くんが、怒った。
めっちゃ怖くて、と同時に足の感覚がないのに気づいて
泣きそうになった。
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虹恋 - もう更新なさらないのでしょうか?すごく好きなので、更新待ってます!!! (2021年11月18日 18時) (レス) id: 39651266d5 (このIDを非表示/違反報告)
pom(プロフ) - Youさん» わざわざコメントありがとうございます!現在更新しているお話が一区切りついたら更新再開させていただきます…!!もうしばらくお待ちください(>_<) (2021年4月22日 17時) (レス) id: f223fa30a9 (このIDを非表示/違反報告)
You(プロフ) - めちゃくちゃドストライクなので気長更新お待ちしております! (2021年4月21日 23時) (レス) id: 4838a1782f (このIDを非表示/違反報告)
pom(プロフ) - lettuさん» ありがとうございます!!!(>_<) (2021年2月20日 18時) (レス) id: f223fa30a9 (このIDを非表示/違反報告)
lettu - とても面白いです!更新待ってます! (2021年2月15日 19時) (レス) id: e892e33e07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:pom | 作成日時:2020年12月31日 12時