雲外蒼天

日常 ページ2

大倉side







今日もいつも通り、朝ご飯を作る。
今日は全員朝から動き出すみたいやから、全員分。




安「おはよお大倉〜」

「お〜おはよう」




2階から降りてきたのはサングラスをかけたヤス。
家の中でも外せへんそのサングラス、
今では色々試して楽しんでるみたいやけど、
最初は気が滅入ってたな。
俺らもどう慰めたらいいか分からんくて
しばらくは様子見やった。


毎日俺の前か、次に起きてくる早起きタイプのヤスはいつもモコモコのパジャマを着ている。




安「ええ匂いする〜〜」

「せやろ〜もうできるし座っとき」

安「うん、ありがとお」




ペタペタとスリッパを鳴らして座ったヤスに続いて、誰かが階段を降りてきた。




安「お〜信ちゃんおはよう」

村「お、ヤス早いなぁ。おはようさん。大倉も、おはよう」

「おはよう〜もうすぐで出来るよ」

村「ありがとうなぁ」




この2人の朝はいつも早い。
別に特別用事がなくても早起きする、
もう毎日のルーティンなんやろな。




「はい、どうぞ〜」

安「わ、美味しそ〜！いちごや！」

村「すばるに取られる前にはよ食べや」

「この間取られて朝から喧嘩してたもんなぁ」

村「うるさかったもんな〜笑」

安「しゃあないやん！食べたかったのに取られてんもん！」




信ちゃんはもう仕事着(言うてもジャージやけど)に
着替えて降りてきた。

寝癖はすごいけど。




村「今日昼までやから終わり次第店行くわな！」

「ありがとう、でもゆっくりでいいからね？」

安「僕も今日仕事終わったらお店行こっかなぁ」

「うん、久しぶりに来てよ」




俺が数年前に立ち上げたお店はいい感じに
軌道に乗れていて今のところ順調。
バイトは何人か雇ってるんやけど、やっぱり手が足りひんから
たまにみんなが手伝いに来てくれる。
なんやかんや言うて、なんとかやっていけてるんよ。

テーブルにみんなの朝ご飯を並べていると、
ドタドタ、と階段を降りてくる音がする。




安「横ちょやな〜」

村「あいっつはほんま毎朝懲りひんなぁ」



横「寝坊した！！」



「おはよう、もう出来てるよ」

横「おはよ、いただきます！」




ボッサボサの頭で降りてきたのはこの家、
最年長の横山くん。

寝坊はするし忘れ物失くしものはしょっちゅう。
なんで病院の先生になれたか不思議でしかない、っていうくらいぬけてる。

でも、寝坊しても毎回作った朝ご飯は食べてくれるねん。

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