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俺が掻い摘んで話すと、やっぱり有岡と知念も特に異常は感じなかったという。
2人は昔からしょっちゅう家に来てるから確かだ。
だとしたら、庭に変な奴がいたのは涼子が帰るのと同時刻という可能性がある・・・。
4人で腕組みをしながら考えてると、知念が、あ、と何かを思いついたようだ。
「どうした?ちぃ」
「・・・いや。でも。うーん」
知念は何とも言いづらそうに腕組みしながら悩んでる。
「なんだ?言えないようなこと?」
うーん、って躊躇いながら答えを迷う知念を見て、大ちゃんが何か思い付いたのかポン、と掌を叩いた。
「見えた!輝く一番星!」
いや。それ星鴨やりたかっただけだろ。
バレたか、テヘッ☆って言う有岡をガン無視して、知念は涼子の方を向いて言いにくそうに口を開いた。
「あのね、ちょっと涼子ちゃんは不安になるかもだけど」
「な、何?」
「先に言っとくと、あくまでもこれは僕の予想だからね。」
知念の前置きにゴクリ、と固唾を飲む俺たち。
「盗撮した犯人は、涼子ちゃんが帰ってくる時間を知っていた可能性が高い」
「じゃないと、2階の窓に自撮り棒を仕込んで長時間待つなんて不可能だ。しかも帰ってきた時も撮られてる。つまりその頃には庭にいたのは間違いない」
知念の仮説にゾッとする俺たち。
話を黙って聞いていた涼子が、泣きそうな顔して落ちていたクマさんをギュッと抱きしめた。
「か、可愛い・・・」
おい有岡。うちの涼子は辞めた方がいいぞ。
ていうか、小さい頃から知ってて今更?
涼子にすっかり見蕩れてる有岡は置いといて、その恐ろしい話が本当だとしたら。
「犯人は、、涼子と同じ学校の誰かとか?」
俺が言うと、知念は眉間に手を当てて考える仕草をした。
ん?お前も古畑任三郎の真似とかするんだな。
言っとくが全然似てないぞ。
「古畑任三郎じゃないから」
「あ、俺今声に出てた?」
「うん」
呆れた目でこちらを見ながら溜息をつく涼子。
ごめんて。
だって真面目に考えたら怖くないか?
俺人間なら怖くないけど、お化けと変態は苦手なんだよ!
「同じ学校とは限らないけど、帰る時間はわかってたと」
「涼子ちゃんの学校の帰宅時間が分かれば誰にでもできるよな?」
「そうだね、。例えば近所とかさ。毎日見てたとしたら分かりそうだよね」
って知念。
おいそれは、いよいよこえーじゃないか。
近所なら今も近くに居るかも知れないってことだろ?
「・・・でも、待って」
ん?どうした涼子。
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作者名:AKA | 作成日時:2021年11月21日 9時