地雷女子ymdちゃんと兄ヤンキーymdくん (ページ44)

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りょうこページ44

気が付けばもうすぐクリスマス。

1年の中でも大好きなイベントがやってくる。
勿論、当日は裕翔くんとデートの予定だけど今からソワソワして落ち付かない。
今日は二学期最後の授業。
これを乗り切ればあとは冬休み！

大好きな裕翔くんとは学校が違うから今日は会えない。
会えない日は次裕翔くんと会える日の為の準備期間にしてる。
今日学校終わったらヒカルちゃんとお買い物に行こうかなぁ。新しいお洋服欲しい。
それか、おうちでメイク相談もいいな。
あ、でも甘いものも食べたい。
やっぱり31で新作アイスでもいいかなー。

「おい、山田」

気付いたら授業は終わっていて、見上げると国語の田中先生。

田中先生は、4月からこの中学に赴任してきた新しい先生。
イケメンで背が高くて面白くて、気さくに喋れるから嫌いじゃない。
因みにかなり年上だけど、私の脳内イケメン分析スカウターの厳しい審査を潜り抜けた貴重な合格実績のある先生だ。

「また聞いてなかっただろ」

「だって、国語苦手なんだもん」

本当お前はーって、困った顔しながら本気で怒らない優しい先生。

「山田、後で職員室な」

「えっ！今日？今日は無理です」

あからさまに嫌な顔になる私。
だってそれどころじゃないの。
あと数日でクリスマスが来ちゃう。

「どうせ山田のことだからクリスマスの事で頭がいっぱいなんだろ。ていうか、もうすぐ受験なのに大丈夫か？嫁に行くにはまだ早いぞ。お前国語の成績マジでヤバいからな」

バレてるし。
ヤダヤダと首を振る私の頭にポン、掌を置く先生。

放課後ちゃんと来いよ〜って言いながら、教室を出ていった。

最悪〜、、でも行けば成績ちょっとはマシになるかな？←

後ろからつんつんされて、振り返るとヒカルちゃんがいた。

「田中先生にまた呼び出されたの？」

「うん。放課後来いだって。今日一緒に帰れないかもしれない〜」

「めちゃくちゃ聞いてなかったもんね」

「ヒカルちゃんも聞いてないのに、いつも私だけ呼び出されるのマジで勘弁だよ」

はは、って笑うヒカルちゃん。
ヒカルちゃんなんてずっとエヴァ読んでるのに、本当なんでいつも私だけなんだろ。
ちゃんと帰りは家まで送ってくれるからいいけど。←

「涼ちゃん気に入られてるもんね」

「ないない、だっていつも冗談ばかり言ってくるだけだもん。あと説教」

田中先生は最近私をよく呼び出してはどうでもいい事を言ってくる。まぁ帰りは車で送ってくれるからいいけど。