第88話 なかま ページ46
次の日、私達はW7を後にする。海列車に乗り込むと、シャボンディ諸島に船で向かっているジャブラから連絡が来た。
ジャブラは、クマドリと共にシャボンディ諸島に上陸している部活達と連絡を取り、情報を掴んでいた。
部下の話はこうらしい。
人間屋を回り、商品の情報を探っていた。その中で、髪を自由自在に操る人間が一週間後に売られるという人間屋の情報を掴んだ。
ジャブラはそれを聞き、私たちに連絡を寄越したのだ。
どうやらオークションには間に合うらしい。それだけで安堵する。
そんな私の様子を見ていたカリファさんが聞いた。
「…本当にいいの？助けに行くことはあなたの命に関わることよ…。」
心配そうに私を見つめるカリファさん。私は意志を伝えるように大きく頷く。不安を感じさせないよう真っ直ぐに彼女を見て。
昨日の夜の会議中、私の意思は既に固まっていた。
ーーー
【会ったことがなくても仲間。それを助けずに今後ここで過ごすなんて出来ない。
それに…遊園地、是非一度見てみたい。】
昨晩そう紙に書いて見せると皆呆れたような顔をしていた。だが冗談だと思われたのだろう。しっかりスルーされた。
作戦会議は終わり、私の能力についての話になった。
「Aの能力発動が任務遂行の鍵…いや、発動しなければ任務は失敗だ。その時点で退く。わかったな。」
ーーー
昨日のルッチの言葉からプレッシャーを感じながら、エニエスロビーに帰還した。
列車をおり、すぐに船に乗換える。
長官に帰還した事と、シャボンディ諸島に向かうことを言わなくていいのか確認すると、既に電伝虫で報告してあるとのことだった。
「かなり渋っていたけど、ルッチの威圧に負けたわね、彼。」
どうやらルッチが長官に連絡を取り、作戦の変更を依頼したらしい。いや、脅迫か…？
それでもエニエス・ロビーを空けることは出来ないため、フクロウには残ってもらうことになった。
フクロウが船を見送る。私達はシャボンディ諸島に向けて船を出した。
｢…お前は、また他人を救おうとするのか…。｣
軍艦の甲板で海を見る私にルッチが話しかける。
確かにクマドリという人にはあったことがないが、私に居場所をくれた皆には感謝している。恩を返したい。
ーーそれに…他人じゃなく…。
私は大きく首を降って、声は出ないが口で伝える。
私の胸を人差し指でさし、そのあとルッチの胸を指しながら
(な、か、ま。)
そう口で言えば、ルッチはふん…と笑った。
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます！コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…！毎回キュンキュンさせてもらってます！更新頑張ってください！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます！続けてみてくださっていてとても嬉しいです！頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください！！！ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月7日 0時
