第59話 悪魔の実 ページ17
｢それにしても、あなたのそののぼせ方は異常ね。｣
カリファは少し考えた後で言った。
｢…これは、能力者のそれと考えた方がいいわね…。そうすればカクの言う話とも辻褄が合うわ。｣
自分の考えに納得したのか私に話し出した。
｢…私の推測だけれど、あなたは悪魔の実の能力者で、そのせいで湯船に浸かると力が抜けているのかも。｣
『悪魔の実…？』
私は聞いたことのない言葉に戸惑う。
｢悪魔の実を食べたものは特殊な能力が身につくの…。あなたの場合、自分の意思ではまだ能力を操れていないようね。｣
『…なるほど。』
いきなりの話で混乱するが、カリファの次の話には納得せざるを得なかった。
｢そして、その悪魔の実を食べた者は、一生カナヅチ。泳げない身体になるの。海はもちろん。お風呂や川みたいに水が溜まる場所は全て、よ。何か心当たりは？｣
『……大いに。』
そう。私は物心ついた頃から泳げなかった。
何度親に助けられたことか。
『…じゃあ、私が悪魔の実の能力者だとして、私の能力は一体…。』
そう。私自身が操れていないだけで、能力は発動されている可能性が高い。
｢…それはわからないわ。能力の種類はひとつでは無いから…。｣
『…そう、なんですね…。』
私が落ち込んだのが分かったのか、カリファは明るく言った。
｢気にしないで。ただの憶測よ。次行きましょうか？｣
私たちは温泉場から出て中心街に向かった。
ーーー
『…あ！』
｢？どうしたの？｣
『…私、ヤガラブル取られたんでした…。ブルのおじさんに謝りに行かないと…！』
私は昨日ここでヤガラブルを取られた事をすっかり忘れてしまっていた。
『…それに！買った服もない！』
｢…あら、それならカクがそれらしいものをAを連れて帰った時持ってたわよ。｣
『…！ほんとですか！』
ーーカク…。カクには迷惑をかけっぱなしだ。帰ったら謝意を表しよう。
｢それと…謝りに行きたいのは分かるんだけど、このあと実は私は大事な用事があるの。Aには着いてきてもらおうと思っていたのだけど…。｣
来年の潜入捜査で秘書になるため、今からガレーラの社長になる人に逢いに行くというのだ。
その人は無節操な人らしく、会うのも難しいらしい。
『わかりました！カリファさんは自分の用事を優先してください。ここからは私一人でも大丈夫です。』
ーーカリファさんと居られてもう元気いっぱいですから！
そう言うとカリファさんは申し訳なさそうな顔をした。
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アタル(プロフ) - サクラさん» サクラさん、ありがとうございます！コメントで感想を送ってくださると本当にやる気が出ます。自分で始めたので頑張るというのもなんか変な感じですが、頑張ります！ (2019年10月12日 17時) (
レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - カクもルッチもカッコいい…！毎回キュンキュンさせてもらってます！更新頑張ってください！ (2019年10月12日 16時) (レス) id: 2be65d96af (このIDを非表示/違反報告)
アタル(プロフ) - akane10746さん» 前回からコメントありがうございます！続けてみてくださっていてとても嬉しいです！頑張ります。 (2019年10月8日 13時) (レス) id: e103d991e7 (このIDを非表示/違反報告)
akane10746(プロフ) - 毎回面白いです!更新頑張ってください！！！ (2019年10月8日 9時) (レス) id: 38a8873821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アタル | 作成日時：2019年10月7日 0時
